【プレミア12】近年稀に見る、強力打線へ。データから予測、日本代表選手を徹底予想【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
11月に開催される「WBSC世界野球プレミア12」の侍ジャパン最終メンバーが間もなく発表となる。すでに候補選手45名が発表されているが、小久保監督はどの28名を選ぶのか、当編集部では、毎週行っている投手・野手のデータを元に28名を選んでみた。
2015/10/05
歴代屈指の強力打線を形成
今年11月に開催される「WBSC世界野球プレミア12」の侍ジャパン最終ロースター28人が間もなく発表される。現在、すでに発表されている候補選手45人の中から、今回の戦力を分析し、最終ロースターとスタメンを予想してみたい。
まずは野手からだ。
9月30日までの成績をもとに安打、長打、三振、四死球、盗塁、犠打犠飛などの要素を加味したオフェンスの総合指標であるRC(Run Create)を出した。1試合1以上になればトップクラス。
選手の年齢、ポストシーズンの有無、シーズン中の故障などをもとに消耗度をつけた。
そのうえで、赤丸でロースター選出候補を予想した。
RCで見れば、森友哉がずば抜けているが、今季はほぼDHでの出場。捕手という視点、国際試合の経験から考えれば、堅実な嶋と伊藤光、成長著しい広島の會澤の3人と考える。
山田哲人のRCがすさまじい数字になっている。パの本塁打王中村剛也、ソフトバンク松田とRC100越えの3人は外せない。中村はDH、二塁山田、三塁は松田。
一塁は中田翔。遊撃にはいずれも守備範囲が広い巨人の坂本、ソフトバンクの今宮が有力とみる。
こちらもすごい数字がズラリと並ぶ。柳田、秋山、筒香は外せない。さらに当たり出すと止まらない清田、選球眼が抜群で守備もよい丸。
成績は見劣りするが国際大会の経験が豊富な内川を外野のリーダー格で選出。渋い働きをしてくれるのではないか。
大谷翔平は野手の枠でも考慮の中に入れる。
日本人野手で、ここまですごいスラッガーがそろうのはかつてなかったことだ。MLBの選手は出場しないので、打線としてもトップクラスではないか。野手は大谷翔平を含めて16人選んだ。
【投手】
PR(Pitching Run)順。リーグの平均防御率よりどれだけ傑出しているかを見る指標となる。リーグの平均防御率はセが3.25、パが3.62で算出した。
20代の本格派投手が並ぶ。消耗度は今季3000球を超えて投げている藤浪(3270球)、大野雄大(3170球)、さらに40歳の黒田博樹を「大」とした。
菅野智之、大谷翔平、前田健太、消耗度が気になるが藤浪晋太郎までの選手は固いところ。大野雄大は唯一の左腕先発として外せない。ここに西、則本、若い武田翔太を加えた。
黒田博樹はぜひ見たいところだが、無理はさせられないのではないか。
12球団のクローザーがずらりと並んだ。松井、増井、澤村は厳しい場面を幾度も切り抜けてきた。外せないだろう。
侍ジャパンで過去守護神も務めたロッテの西野は9月25日に左足骨折。全治6週間、出場は不可能だろう。皮肉なことに翌日には西武の高橋も右足骨折。こちらは全治2カ月と診断されている。
今年大活躍したルーキーの山崎も夏場以降の勤続疲労が見られ、一時戦線離脱している。今は復帰しているが、難しいのではないか。
残りは中継ぎでソフトバンクを支えた森と、さらに数字は良くないが先発、リリーフどちらにも適応でき、アンダースローの牧田も選出されると予想した。