「同じ失敗を繰り返さない」来季DeNAのセンターライン競争で生き残りを誓う、高城・倉本・関根
前半戦は98年以来の首位ターンながらも、シーズン最下位に終わったDeNA。特にセンターライン(捕手・遊撃手・中堅手)を固定できなかった。そのポジションで一時はレギュラーをつかみかけた選手たちはどうして定着できなかったのか。何が原因だったのか。
2015/11/18
ベースボールチャンネル編集部
死球で調子を崩し、悪循環に陥った高城
調子の波に左右されがちな若手選手たち。関根同様、アクシデントからコンディションを崩してしまったのがキャッチャーの高城俊人だ。
今シーズンは黒羽根利規、嶺井博希との三つ巴の正捕手争い。高城は40試合でスタメン出場したが、特に前半戦は「今年は一番状態が良く、手応えがあった」と、本人が言うほど、その存在感は際立っていた。
5月6日のヤクルト戦では、的確なリードにより三浦大輔の23年連続勝利の御膳立てをすると、打撃では一時的ではあるが3割をキープするなど、正捕手に最も近い選手と目された場面もあった。
しかし交流戦が開幕した5月26日のオリックス戦の第一打席でデッドボールを受けると、それ以降バットから快音は響かなくなってしまう。結局、交流戦をまたいだ12連敗のときには打率は2割前半まで落ち込んだ。
「あのデッドボールから調子を崩してしまったわけですが、いい選手は悪いときがあっても良い状態にリカバリーすることができるのに、僕は悪くなるとズルズルとそのまま行ってしまう。気持ち的にも焦りがあって悪循環に陥ってしまったと思います。悔しさが残ったシーズンですし、いかにして高いレベルで1年間戦えるかが来シーズンのテーマになります」
奇しくもセンターラインを担う2人のコンディションが悪くなったのは、鬼門となった交流戦が始まった時期と重なる。同時期、主軸である筒香嘉智も怪我をしていたこともあり、総体的に見てチーム力は低下し、これらが一因として成績が下降線を描いていったことも理解できる。