阪神、最大の課題「主力高齢化」――金本新監督へ大きな宿題を残した和田前監督【2015通信簿】
3位でクライマックスシリーズ出場を果たした阪神。結果だけ見れば、Aクラスという最低限の目標は達成したが、ここ数年課題となっている「主力の高齢化」へ解決策を見いだせず、金本新監督へそのまま引き継がれる。
2015/12/28
名実ともにエースとなった藤浪。懸念は高齢化するリリーフ陣
得点はリーグ最下位、防御率はリーグ5位……。それ以外のチーム成績を見ても、目立った数字は見当たらない。それでも、シーズン3位でクライマックスシリーズ出場は果たした。
評価の難しい2015年の阪神。結果だけを見ると3年連続のAクラス入りだったが、今季の戦いを見る限り、来季以降の「不安要素」は決して少なくない。
【投手3点】(5点が最高点)
先発陣は、藤浪晋太郎の活躍に尽きる。
シーズン序盤こそなかなか勝ち星に恵まれなかったものの、5月14日のヤクルト戦で9回1失点完投勝利を挙げると、その後は順当に勝ち星を積み重ねた。終わってみれば松坂大輔以来の高卒3年連続2ケタ勝利。自己最多の14勝をあげ、221奪三振で初のタイトルも獲得。名実ともに「エース」の座に上り詰めた。
能見篤史、メッセンジャー、岩田稔らベテラン勢は、良くも悪くも「安定」の出来。ただ、期待された岩崎優がローテに定着しきれなかったのは誤算だった。
リリーフ陣は、セットアッパーの福原忍、クローザーの呉昇桓がともに2年連続でタイトルを獲得するも、前年と比べるとスケールダウン。また、今季50試合以上登板を果たした呉、福原、安藤優也、高宮和也は全員が30代。リリーフ陣の高齢化は顕著で、勢いのある若手は歳内宏明ぐらいというのが現状だ。