実戦復帰の梶谷、「一軍に上がったら雰囲気を変えたい」。低迷するDeNAの救世主になれるか
最下位に苦しむDeNAにとって、この男の復帰は何よりの朗報だ。横浜DeNAベイスターズ・梶谷隆幸が26日のフューチャーズ戦で実戦復帰を果たした。
2016/04/28
「3番・センター梶谷」に沸く
「早く(一軍へ)上がりたいですね……」
試合終了後、クールダウンのランニングを終えた梶谷隆幸は、大粒の汗を額に浮かべ、ぽつりとつぶやいた。
沖縄・宜野湾でキャンプが行われていた2月17日、梶谷は練習でフェンスへ激突し、左脇腹を負傷した。診断の結果は『左脇腹部筋肉炎症』。
翌日から梶谷は静養のため宜野湾から二軍のキャンプが行われている嘉手納へ移動した。同時に3月に行われる侍ジャパン強化試合、日本対台湾の代表辞退を発表する。
DeNAにとって代わりのいない攻守の要の戦線離脱。チームに暗雲がたれこめる。このケガに関し、当初ラミレス監督は「開幕には間に合う」とコメントしファンや関係者を安心させたが、ご存知のように現在になっても一軍での出場はかなわず、チームは打撃不振に苦しんでいる。
誰よりも復活を待たれる存在――梶谷がついに4月26日、ベイスターズ球場で行われたフューチャーズ戦で実戦復帰を果たした。3番センターでスタメンに名を連ねる。球場には普段よりも多くの観衆が詰めかけ、梶谷の名前がアナウンスされると大きな拍手と歓声が沸いた。
「楽しかったですね。2カ月(実戦から)離れていたので、早く試合勘を取り戻したい。その思いばかりでした」
初回の第一打席、1球目を空振りすると、2球目をとらえセンターへ鋭いヒットを放った。3回表の第二打席は、見送りのストライク二つを含むカウント2-2から二塁ベース寄りのショートゴロに終わった。この打席で梶谷は、ひとまず守備を退いた。ちなみに守備機会はなかった。