DeNA関根大気が一軍の試合を見なかった理由。”打率4割”の男が二軍で過ごした「有意義な時間」
関根大気が昇格後、さっそく打率4割近くの結果を残している。
2016/05/03
実戦復帰後、すぐに1軍昇格
ただ一方で、一軍では関根と同じポジションを争うライバルである若手の桑原将志や乙坂智が結果を残しつつあった。
「もちろん焦りはありましたし、正直、あの場にいられるのは羨ましいと思いました。けど焦ったところで、早く治るわけじゃない。だから僕は、与えられた時間で自分の体のことをいろいろと勉強したわけです。この知識がすぐ活かされるかは分かりませんが、有意義な時間になったのは間違いありません。あとは実戦で僕が結果を出せば(一軍)呼んでもらえる」
関根は4月26日のフィーチャーズ戦で実戦復帰すると、29日のヤクルトとのファーム戦で5打数5安打と大爆発。すぐさま一軍に呼ばれると30日の阪神戦で、1番センターのスタメンで今シーズンの初の公式戦出場を果たした。ここまで2試合で10打数4安打。足も絡めたオフェンスでリードオフマンとして首脳陣の期待に応えている。
関根は昨年のステップ幅が広く深く沈みこんだ打撃フォームから、今年は幅を狭め腰を安定させたアップライトなフォームになった。これが打撃好調の要因にもなっている。
「単純にインコースへ対応するためフォームを変えたのですが、急にこうなったのではなく自主トレからやってきて、徐々に今のカタチになりました。今は結果が出ているので、これを信じてやっていきたい。体がうまく反応してくれているし、とにかくボールを正確に捉えられるのが一番。僕がチームに求められているのは打率、そして出塁率。やるべきことをやって日々を過ごしていきたい」
コメントを取り終えると関根はチームスタッフと玄米食について話していた。他愛のない会話かもしれないが、体調管理に努める意識を感じさせるシーンだった。
大黒柱である筒香嘉智の離脱や継投失敗で大逆転負けを喫するなど暗い話題が多いDeNAにあって関根の奮起は数少ない希望を感じさせる明るいニュースである。この萌芽が、シーズン後半に向かって大きく育ち、チームに良い影響を与えてくれることを願ってやまない。