DeNA・筒香の規格外の破壊力と確実性。ヤンキース名二塁手「松井秀喜を思い出す雰囲気のある日本人打者」
横浜DeNA・筒香嘉智が絶好調だ。4番として勝利を決定づける一打を放つなど、その勝負強さと破壊力は球界随一だ。
2016/07/24
ヤンキースで活躍した名二塁手も注目
これはおそらく多くの人のご記憶にあるかと思うが、プレミア12に臨む前に筒香がメディアに対して口にしたコメントだ。その貴重な国際大会参加の経験を経て、ハマの主砲、いや日本の主砲はその言葉通り、着実に成長を遂げている。
そして、このプレミア12で活躍した筒香を高く評価していたメジャーリーグの大物OBもいる。同大会に参加した米国代表を監督として率いたウィリー・ランドルフ氏だ。かつて1970年代後半から80年代前半にかけてヤンキースで名二塁手として名を馳せ、引退後はメッツで監督にも就任した輝かしい経歴を持つ。その同氏は大会終了後の同年12月に米全国紙『USAトゥディ』でインタビューに応じ、その中で「日本代表の中で印象に残った選手」として真っ先に「ツツゴウ」の名を挙げていた。
ちなみに筒香は昨年11月14日の同大会グループリーグ・米国戦(台湾・桃園野球場)で4打数3安打3打点と大暴れし、チームを逆転勝利へと導いた立役者となっている。そういう背景もあって、同氏の脳裏には鮮烈な印象が焼き付いていたのだろう。前出の『USAトゥディ』でランドルフ氏は筒香について、こう振り返っていた。
「プレーを見てヒデキ・マツイを思い出す雰囲気を持つ日本人打者は初めて見た。彼は勝負強さがある打者で敵に回したくない相手だった。もしメジャーリーグに来ることがあれば、十分なインパクトを残すだろう」
あの松井秀喜氏がヤンキース在籍時代にランドルフ氏は三塁コーチとして2003年から2シーズン、同じピンストライプのユニホームを身にまとっている。そういう意味では非常に説得力のある言葉であろう。日米の球史に名を刻む活躍の軌跡を残した松井氏を連想させ、メジャーの世界でも大暴れを予見させるプレーヤーは今の日本プロ野球界に決して多くはない。その観点から考えても実際にメジャー時代の松井氏と接していたランドルフ氏から、このように太鼓判を押された筒香の今後は大いに楽しみだ。世界の「ツツゴウ」となる日が待ち遠しい。