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山口獲得は日本一への近道? 横浜からFA移籍した6選手中4人が3年以内にリーグ優勝を経験

今季自己最多の11勝をあげた山口俊がFA権の行使を表明。過去に横浜からFAで国内移籍を果たした選手はその多くが活躍しているほか、6選手中4人は移籍後3年以内にリーグ優勝を経験している。

2016/11/10

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主力選手が多く流出

 11月8日、横浜DeNAベイスターズの山口俊投手(29)が、国内FA権の行使を表明した。今後はDeNAを含めた複数チームでの争奪戦に発展することが予想されている。

 山口は05年に高校生ドラフト1位で横浜に入団。1年目の06年に巨人戦で初登板初勝利をあげた。08年の終盤からリリーフとして1軍に定着すると、09年途中にはクローザーへと昇格。4年間で104セーブをあげるなど低迷が続くチームで数少ないスター選手の1人として活躍した。14年途中に再度先発に転向、自己最多の8勝をあげている。

 選手会長に就任した今季は怪我のため19試合の先発に留まったものの、自己初の2ケタ勝利となる11勝(5敗)、防御率2.86をマーク。規定投球回未満ながら、リーグトップタイの5完投、3完封に加え、1先発あたりの投球回数は7を上回るなどエース級の活躍を見せた。一方で、1月に開幕から指名された開幕投手や、内定していたオールスター第2戦での先発登板、チーム初のCSなどはいずれも怪我のため登板を回避している。

 過去に横浜からは6人の選手がFA権を行使しての国内移籍を果たしているが、その多くは新天地でも活躍を見せている。以下は横浜からFA移籍した選手とその移籍先。※()内はFAによる海外移籍。

谷繁元信 2001年オフ 横浜→中日
門倉健  2006年オフ 横浜→巨人
相川亮二 2008年オフ 横浜→ヤクルト
内川聖一 2010年オフ 横浜→ソフトバンク
村田修一 2011年オフ 横浜→巨人
金城龍彦 2014年オフ DeNA→巨人
(佐々木主浩 1999年オフ 横浜→マリナーズ)
(小宮山悟  2001年オフ 横浜→メッツ)

 横浜から移籍後最も活躍を見せたのが、移籍先の中日で最多出場記録を更新した谷繁元信。ルーキーイヤーの89年から横浜の主戦捕手としてマスクを被り続け、98年の優勝にも大きく貢献した谷繁は、13年目となる2001年オフにメジャー移籍をめざしFA宣言。

 しかしメジャーからは良い話がなく、最終的には国内の中日への移籍となった。中日入団後も、インサイドワークを武器に正捕手として活躍。特に04年から11年まで監督を務めた落合博満からは、絶大な信頼を置かれていた。14年からの2年間は古田敦也以来となる監督兼任選手としてプレー。

 横浜で実働13年と既にベテランの括りに入る時期にFA移籍を果たしながら、その後は中日で横浜時代を上回る14年に渡ってプレー。5度の日本シリーズ進出に大きく貢献し、15年には野村克也を上回るプロ野球最多出場記録の金字塔も打ちたてた。もし谷繁の移籍がなかったらセ界の構図は大きく変わっていただろう。

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