【大学野球】春は故障で登板なし。ドラフト1位候補左腕・今永昇太、完全復活を目指す秋
駒澤大のドラフト1位候補左腕・今永昇太(駒澤大4年)が神宮のマウンドに帰ってきた。今春のリーグ戦は登板機会なし。地道なトレーニングを経て秋のリーグ戦に臨んでいるが、まだ本調子とは言えない。
2015/09/21
高木遊
今春は登板なし
東都大学リーグの現役選手では、最多となる通算18勝を挙げ「即戦力」との呼び声も高い、駒澤大のドラフト1位候補左腕・今永昇太(駒澤大4年)が神宮のマウンドに帰ってきた。
昨秋はリーグ7勝を挙げる活躍で、個人賞3冠(最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナイン)に輝き、チームを26季ぶりの東都大学リーグ優勝と明治神宮大会優勝に導いた。
だが、さらなる進化が期待された今年は、3月に左肩の腱板を構成する筋肉のひとつである棘下筋を肉離れしてしまい、今春のリーグ戦は登板機会なしに終わった。
ドラフト1位候補左腕の故障報道に周囲は大きな心配をしたが、「少し騒がれすぎましたが、そこまで重傷ではありません」と今永は繰り返し、地道に復帰登板に向けトレーニングを積んだ。
296日ぶりのマウンド
そんな今永が、昨秋の明治神宮大会決勝以来となる、神宮球場のマウンドに上がったのは9月11日。日本大との1回戦で先発こそ回避したが、2-1で迎えた1点リードの延長12回からマウンドへ上がった。
初球から145キロのストレートを投じるなど、肩の不安を感じさせなかったものの先頭打者に安打を許すと、その後はストレートが高めに浮き、2四球で二死満塁のピンチを作ってしまう。
だが、ここで昨年からコンビを組む捕手の高橋亮介(3年)が二塁走者の大きく膨らんだリードを見逃さずに二塁へ送球。挟殺プレーの末、駒澤大がなんとか逃げ切り、チーム開幕戦を制した。最低限の役割を果たした今永だが、試合後は「ピンチの場面で力づくになってしまった」と反省の弁を口にした。