小笠原慎之介はエース道を歩むか?平沼翔太は野手で成功? 春・夏甲子園優勝投手のプロ入り後
甲子園優勝投手は、ドラフト時に大きく注目される。しかしプロ入りする選手は意外にも少なく成績も明暗分かれる。また野手転向で活躍する優勝投手も多い。
2015/10/17
春のセンバツ優勝投手はプロ入り後リリーフで花開く
春のセンバツ優勝投手はどうだろうか。
下窪陽介 (96鹿児島実業→日大→日本通運→07横浜【5】) 96試合 34安打
長崎伸一 (97天理高→プリンスホテル→00ロッテ【3】) 14試合0勝4敗 防御率7.63
松坂大輔 (98横浜高校→西武【1】) 204試合108勝60敗 防御率2.95
大谷智久 (02報徳学園→早大→トヨタ自動車→09ロッテ【2】) 206試合15勝24敗 防御率3.54
西村健太郎(03広陵→巨人【2】) 398試合38勝32敗81S 防御率3.09
福井優也 (04済美→早大→10広島【1】) 88試合23勝26敗 防御率4.22
田中健二朗(07常葉菊川→横浜【1】) 76試合4勝6敗 防御率3.86
東浜 巨 (08沖縄尚学→亜細亜大→12ソフトバンク【1】) 18試合6勝5敗 防御率3.82
今村 猛 (09清峰→広島【1】) 220試合9勝18敗 防御率3.59
島袋洋奨 (10興南→中大→14ソフトバンク【4】) 2試合0勝0敗 防御率0.00
藤浪晋太郎(12大阪桐蔭→阪神【1】) 77試合35勝21敗 防御率2.86
春夏連覇の松坂、藤浪、島袋を含む11投手がプロ入り。8人中6人が高校卒業後に直接プロ入りした夏の優勝投手組に比べて、進学や就職後にプロ入りする選手が多いのが見て取れる。
96年の優勝投手である下窪は日大進学後に肩を壊し外野手転向、日本通運では6年連続で都市対抗出場を果たし、28歳にしてプロ入りに至った。
現在ロッテでセットアッパーとして活躍する大谷も甲子園優勝から7年を経てプロ入り、報徳学園でのセンバツ優勝に加え、早大,トヨタ自動車でも全国制覇を経験している。
カープの福井は高校卒業時に巨人からドラフト4位で指名されるも入団拒否、1浪の後、早大入りした。
プロでも先発投手として活躍した夏の甲子園優勝組と比べ、大谷、今村、西村、田中とリリーフで花開いた選手が多いのもセンバツ優勝組の特色と言える。
そして、優勝投手ながらプロで野手として活躍する選手も多い。
近鉄の中軸として活躍した吉岡雄二や金村義明、元ヤクルト監督の小川淳司、愛甲猛や畠山準も高校卒業後に野手転向、古くは世界の王(1957年センバツ優勝)や名球会入りの柴田勲(61年夏、62年春優勝投手)もこの括りだ。
夏の甲子園優勝投手の小笠原は松坂、藤浪らの後をついで1年目からエースとしての道を歩むのか。
春のセンバツ優勝投手の平沼翔太(敦賀気比高)はその打撃センスの高さから野手としての評価も高い。プロで投手と野手どちらで勝負するのだろうか?
2人の優勝投手の行方に注目したい。