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振り逃げ3ラン…? 併殺完成直前にタイム…判定はどうなる?【意外と知らない野球ルール3問クイズ】

野球には、様々な状況を想定した「公認野球規則」がある。このルールブックによって、想定外と思われるような珍場面でも公正な判定を下すことができる。今回は「名珍場面から振り返る野球のルール」(カンゼン、2014年刊行)より、難解な野球規則を過去の事例からクイズ形式で出題する。(2018年1月1日配信分、再掲載)

2020/04/05

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正解は…

A:2人の走者と打者走者の計3点が認められる。
 

 いわゆる「振り逃げ」に関するルール。該当するのが、公認野球規則6.05「打者は、次の場合、アウトとなる」の(b)項と6.09「次の場合、打者は走者となる」の(b)項となる。
 
 6.05(b)「第3ストライクと宣告された投球を、捕手が正規に捕球した場合」
 
 【原注】“正規の捕球”ということは、まだ地面に触れていないボールが、捕手のミットの中に入っているという意味である(後略)。
 
 6.09(b)(1)走者が一塁にいないとき、(2)走者が一塁にいても2アウトのとき、捕手が第3ストライクと宣告された投球を捕らえなかった場合。
 
 【原注】第3ストライクと宣告されただけで、まだアウトになっていない打者が、気がつかずに、一塁に向かおうとしなかった場合、その打者は“ホームプレートを囲む土の部分”を出たらただちにアウトが宣告される。
 
 2007年7月28日、高校野球神奈川県大会準決勝、東海大相模対横浜。4回表、東海大相模が2アウト一、三塁のチャンスを迎えるも、打者がワンバウンドを空振りして3ストライク。捕手は打者にタッグせずにベンチに戻った。打者は監督の指示もありベースを1周し、計3人がホームイン。審判員が協議した結果、「正規の捕球」ではないと判断し、三振のはずが3点も入った。
 
 なお「ホームプレートを囲む土の部分」とはダートサークルの意でもある。このとき、打者はダートサークル内にいた。外に出ていたら、タッグ行為がなくてもアウトとなっていた。

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