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高い走塁意識が得点に 東東京大会は関東一高が、5年ぶり6回目の甲子園

27日、神宮球場で行われた全国高校野球選手権東東京大会決勝は、関東一高対日大豊山の対戦となり、14-2で関東一高が勝利し、5年ぶり6回目の甲子園出場を決めた。

2015/07/27

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切れ目のない打線で東東京制覇

 東東京の代表には大会前から本命と目されていた関東一がノーシードから勝ち上がってきた日大豊山を破って5年ぶり6回目の甲子園出場を決めた。

 関東一の猛打と果敢な走塁が目立った。

 関東一の米沢監督が「東東京の一番か二番の好投手」と評した日大豊山の吉村投手に関東一の打線が初回から襲い掛かる。準決勝の帝京戦ノーヒットだったオコエがライト前ヒットで出塁。3番伊藤がコースに逆らわず右中間二塁打で先制。5番長嶋が今度はカーブを引っ張りレフト戦の二塁打で2点目。7番の五十嵐がセンター前ヒットで3点目を挙げた。

 2回裏、二番の井橋が持ち味の走力を見せつける。センター前ヒットで野手がもたつく隙にセカンドに達する二塁打。4番の森山がセンター前に運んで4点目。関東一がゲームの主導権を握った。

「一人一人が走力に高い意識を持っている。最大限走ることがうちの持ち味」と米沢監督が言うように積極的な走塁が見事だった。

 4回、その走塁をオコエも実践する。深い守備位置だったセンター前のヒットでセカンドまで陥れる。井橋のバントは俊足を活かしてバントヒットになり、3番伊藤がレフトフェンス直撃の3塁打で2者が返った。5回は井橋がまたもバントヒット。得点にはならなかったが、警戒をしていても投手のわき、セカンド前に転がした。

 8回は3本の長打などを絡めて4点を挙げた。合計19安打は今年の東東京大会の最多安打。奪った盗塁は9。伊藤キャプテンは「積極的に次の塁を狙うことができた。秋、春と負けて練習量も増やした努力が報われた」と笑顔の優勝インタビューだった。

 日大豊山は6回、吉村のタイムリーで1点、9回、内野ゴロの間にも1点を返したが及ばなかった。関東一の丹念にコースを付く左腕阿部、右本格派の田辺、変則左腕の小松原と三人の継投の前に要所を締められた。

 関東一は、プロも注目する1番オコエから井橋、伊藤と続く上位は打率5割近い。足は確実にチャンスを作り脅威だ。下位までも三振が少なく攻撃陣は切れ目がない。投手陣も左右豊富で甲子園での活躍も楽しみなチームだ。