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東西の“横綱”はどの高校か?高校野球100年、高校の番付を作ってみた!【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、今年で100周年となる高校野球についてだ。

2015/08/05

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高校野球100周年で迎える夏の甲子園

 いよいよ6日から夏の甲子園が始まる。連日の猛暑日が予想される。どこが勝っても、選手、指導者、観客は、とにかく健康には気を付けてほしいところだ。

 夏の高校野球は1915年、全国中等学校優勝野球大会として始まった。会場は大阪府の豊中球場。2年後には兵庫県の鳴尾球場に移り、9年後、1924年に甲子園のオープンとともにこの球場が舞台となった。この年には春の選抜大会も始まった。以後「甲子園」が代名詞となる。学制の違いで戦前は5年制の中等学校、戦後は3年制の高等学校の大会となっている。

 夏の甲子園は100周年、春は91年目に当たる。100年間の歴史の中で、全国各地に「古豪」「強豪」「名門」と称される学校が生まれた。

 ここでは100年の歴史を彩った高校を、番付の形でランキングしてみた。ランクは春、夏の全国大会での通算の勝ち星による。勝ち星が同数の場合は、優勝回数が多い方を上にランクした。2015年春の成績までだ。

 大相撲と同様、東西に分けた。中部以東を東、近畿以西を西とした。
 学校名の下は都道府県、次いで甲子園の勝ち星、優勝回数の順。優勝回数が同じ場合は、先に優勝している学校を上位とした。色がついているのは、今大会の出場校。

広尾様0806表1

 番付の勝ち星を見ると、西の方が多いことが分かる。高校野球は昔から「西高東低」だった。気候が温暖で練習時間を長く確保できる西日本の方が有利だと言われているのだ。

 最多勝は、東の横綱。愛知の中京大中京。1923年に中京商業として創立。67年に中京、95年に中京大中京となる。1931年から33年まで、夏の甲子園3連覇、66年は春夏連覇を達成。屈指の古豪でありながら、今年も甲子園にコマを進めた。OBも、殿堂入りの大選手野口明から、現役の嶋基宏、伊藤隼太、堂林翔太らまで実に多士済済。

 これに続く西の横綱が大阪のPL学園。1956年の創立ながら70年以降は甲子園の常連となり、1980年代には桑田真澄、清原和博、片岡篤史、立浪和義らを擁して2度の春夏連覇を記録している。プロ野球への輩出選手数でも第1位、しかしながら学園は野球部員の募集を停止。今後、勝ち星が伸びるかどうかは微妙なところだ。

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