【MLB】来季は戦力か構想外か? プレーオフ進出消滅も不可解なイチローの偏重起用
8月は一時月間3割を超える記録をあげたが、一転9月は2割も満たない数字となっているイチロー。チームはすでにプレーオフ進出の可能性が消滅し、本来ならベテランではなく来季を見据えた若手選手の起用が増えるのが一般的。なぜ、イチローが出場しつづけているのか?
2015/09/22
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メジャー契約を用意する球団はマーリンズだけ?
もちろん、有望な若手外野手が見当たらない、という状況もあるだろう。ベンチ入り枠が40人に拡大されても、外野手登録の選手はメジャーに4人だけだ。離脱中のジャンカルロ・スタントンが復帰すれば、いよいよイチローの出番が激減する可能性もある。
さらにジェニングズ監督は、GM職ではなく、別のフロントの椅子を用意されているという話も地元メディアではささやかれている。また、その話を不服に思い、マリナーズなど他球団が獲得に動いているという指摘もある。
様々な不確定な条件が絡んでくるため、一概に来季残留は確定とは言い切れない状況だ。
16日付のニューヨーク・ポスト紙は「シーズン終了まで待つことになるが、彼をチームに戻すよう我々は動くと思うよ」との、強化担当のマイケル・ヒル氏のコメントを紹介している。一枚岩かはわからないが、マーリンズサイドにイチロー残留への動きがあるのは確かなようだ。
もっとも、当のイチローは9月に入って再び下降線へ。8月は一時月間打率3割を超え、最終的に月間打率.270で24安打を放った。だが、9月は20日のナショナルズ戦で今季初の1試合3三振を喫するなど、月間打率.160でわずか8安打。自己ワーストとなった7月の月間打率.195も下回る低空飛行だ。
8月末には確実視された22年連続100安打も、残り11安打でこのままのペースでは絶望的。このままシーズンを終えるようだと、メジャー契約を用意し獲得へ動く球団が果たしてマーリンズ以外に現れるのか。
必然的に、メジャー通算3000安打の金字塔を打ち立てる所属先は、1球団に絞られそうだ。