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【アメリカの眼】前田健太はもっとも楽しみで注目すべき選手。選手層の厚み随一のドジャースは地区優勝候補筆頭

『ESPN』はドジャースの戦力を全球団中6位でナリーグ西地区ではベストと評価し、その中で注目すべき存在として前田健太を挙げている。

2016/02/18

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前田筆頭に質より量の補強

『ESPN』シニア・ライターのデビッド・ショーンフィールドは、全球団の戦力を分析しランキング付けした。その中で、前田健太所属のドジャースを30球団中6位としている。記事では、ドジャースのオフの補強、今季のプラス材料、不安点などを紹介しているが、”Most intriguing player”(もっとも楽しみで注目すべき選手)として、前田を挙げている。

 ショーンフィールドによる前田評は以下の通りだ。

Maeda is a slightly-built right-hander who turns 28 in April. A big star in Japan with a 2.39 career ERA, he posted a 2.09 ERA in 2015, striking out 175 in 206.1 innings for Hiroshima with just five home runs allowed. While Maeda was durable in Japan, rarely missing a start, irregularities in his medical exam meant he had to sign an incentive-laden deal that has a base value of just $25 million over eight seasons; he can earn an extra $10 million-plus per season based on starts and innings. How good is he? The Steamer projection system forecasts a 3.55 ERA/2.7 WAR over 178 innings.
前田は4月に28歳になる細身の右腕だ。日本では大スターで通算防御率は2.39だった。2015年は広島で同2.09を記録するとともに、206.1回で175三振を奪い本塁打はわずか5本しか許していない。日本では耐久性に優れ先発を回避したことはほとんどないが、身体検査で異常が見つかり出来高重視の契約を結ばざるを得なかった。保証額は8年契約でありながら総額2500万ドルでしかない。投球回数によっては年あたり1000万ドルを超える金額を得られる。彼はどれほどの投手なのか。『スティーマー(訳者注 セイバー系シンクタンク)』は178投球回で防御率3.55、WARは2.7と予測している。

 これは、悪くない評価だ。おそらくドジャースは前田の登板間隔や1試合あたりの投球数に相当配慮した起用とするだろう。
 そうすると、規定投球回(162回)を上回る178回はインセンティブをフルに獲得できる数値ではないが上出来で、WAR2.7もローテーション投手として十分合格点だ。

 また、ショーンフィールドは、ドジャースのオフの大きな動きとして「質より量」の投手陣補強を挙げている。

 クレイトン・カーショウと並ぶ先発のワンツーパンチの1人だったザック・グレインキーが契約破棄条項を行使してFAとなり、同じナリーグ西地区のダイヤモンドバックスに流出したが、その分前田に加え、FA契約でスコット・カズミアーを、トレードでジョー・ブラントンを獲得したこと、さらにFAとなったブレット・アンダーソンとは再契約したことを挙げている。

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