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【MLB】先発投手としての実績も、オープン戦の防御率が悪い岩隈と田中は大丈夫?

岩隈久志と田中将大の2人はオープン戦は防御率が悪化した。これは不安材料になるのだろうか。

2016/04/04

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田中の開幕投手発表は遅かったが……

 今春のオープン戦(エキシビション・ゲーム)で、前田健太は防御率2.35を記録した。一方、岩隈久志は6.00、田中将大は7.36に終わった。

 岩隈のオープン戦防御率は、2012年が3.60、2013年が4.26、昨年は3.27(2014年は右手中指の怪我で投げられず)、田中は2014年が2.14、昨年は3.07だった。今春、岩隈の最終2登板はマイナーが相手で、田中の最終登板は途中で雨天中止となったため、いずれも成績には含まれていないが、それらを加えても前年までの水準には程遠い。

 これらは、今シーズンに向けての不安材料と見るべきなのだろうか。最初に結論を言ってしまうと、答えはノーだ。

 岩隈と田中はすでに先発投手として実績を残している。今シーズンのローテーション入りも確定している。オープン戦で結果を出し、首脳陣にアピールする必要はない。

 しかも、防御率の良し悪しから投球を判断するのに、オープン戦は十分なサンプルの量ではない。岩隈も田中も、今春の投球回は20イニングに達していない。前田も23.0イニングに過ぎない。田中は昨シーズン、6月から7月にかけての4登板で、計23.0イニングを投げて防御率6.26という時期があったが、それでもシーズン全体では154.0イニングで防御率3.51を残している。

 田中が開幕投手に指名されたのは3月31日と遅かったが、他に目ぼしい候補がいないにもかかわらず、ジョー・ジラルディ監督がなかなか発表しなかったのは、田中の健康状態を見極めるためと思われる。

 あるいは、ジラルディ監督の性格によるものなのかもしれない。昨年の田中も一昨年のC.C.サバシアも、開幕投手に指名されたのは3月下旬だった。それぞれチーム事情が異なるとはいえ、早々に開幕投手を発表する監督も少なくない。

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