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【MLB】ダルビッシュ、復帰初戦白星。今後、投球回数にリミット設けずも完全復活は来季へ

レンジャーズのダルビッシュ有が、復帰初戦を白星で飾った。

2016/05/30

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Getty Images



選手によっては年間の投球回数を設定

 レンジャーズのダルビッシュ有が、メジャーのマウンドに帰ってきた。前回登板した2014年8月から1年9カ月、翌年3月のトミー・ジョン手術から数えると1年2カ月。5月28日のパイレーツ戦に先発したダルビッシュは、81球を投げ、5回3安打1失点で白星を挙げた。

 復帰登板は上々だった。ただ、今後もしばらくは肘の状態を注意深く見守る必要がある。今シーズンのイニングにリミットは設けられていないが、レンジャーズがそうしないのは、イニングだけでは判断しないからであって、まったく気にしないということではない。

 ナショナルズは、2011年9月にトミー・ジョン手術から復帰したスティーブン・ストラスバーグに対し、翌年のイニングを150~160回と定め、9月上旬に159.1回に達した後は登板させなかった。

 メッツのマット・ハービーは、手術明けの2015年にポストシーズンを含めて216.0回を投げたが、代理人のスコット・ボラスは180回にとどめるべきだと主張した。昨年7月に復帰したマーリンズのホゼ・フェルナンデスは、今シーズンのリミットとして180回が予定されている。

 もっともダルビッシュの場合、イニングはさほど気にしなくていいだろう。復帰戦はチーム49試合目。残り113試合を5で割ると22.6なので、先発は多くて23~24試合だ。これに、ダルビッシュの1試合平均イニング(2012~14年)を掛けると、6.57回×24試合=157.7回となり、復帰前にマイナーで投げた20.0回を含めても180回には届かない。実際は、過去3年より早めの降板が予想され、イニングはもっと少なくなるはずだ。

 昨年のポストシーズンで、ロイヤルズのエディンソン・ボルケスは28.2回を投げた。それと同じであれば合計200回を超えることもあり得るが、これはあくまで計算上の最大値だ。レンジャーズがダルビッシュをそこまでフル回転させるとは思えない。2014年のレンジャーズにはダルビッシュ以外に頼れる先発投手がいなかったが、現在はコール・ハメルズ、マーティン・ぺレス、コルビー・ルイスの3人が、揃って3点台前半の防御率を残している。

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