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大谷翔平、”MVP級”の活躍続く明確な理由がわかる!? データでみる絶好調の要因は…?【コラム】

2024/07/09

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本塁打量産の一方で不穏な兆しも…

 
 大谷選手にも、実は6月の終わりになって変調の兆しが見え始めた。前記のとおり6月下旬の三振数は10と中旬から増加したが、このうち半分の5つは、6月29~30日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で喫したものだ。
 
 さらにそのうち4つがボール球に手を出して三振になったものである。四球数が増加することで、難しい球に手を出すようになったのかもしれない。この2日間のヒットは第26号ホームランの1本のみだった。
 
 5月以降に導入されたスイング指標のうち以下の推移をみると、この変調の兆しが数値化されている。
 
・Squared-up Rate(打球速度が、球速とスイング速度から生じえる最大打球速度の80%以上(Squared-up)を記録した割合。「ジャストミート」の割合とも言える。)
・Blasts(スイング速度の高いSquared-upの割合)
 

 
 7月2日時点では、5月下旬~6月上旬、6月中旬、6月下旬の順に、上記指標は以下のように変化している。なお、数字は空振りを含むスイング数に対する割合である。
・Squared-up Rate:22.0%→38.0%→20.4%
・Blasts:14.2%→26.8%→11.1%
 
 本塁打の量産が続いた6月下旬ですでに、これらの数字が5月下旬~6月上旬の水準を下回っている。上記の三振の傾向と合わせれば、6月末の時点でスイングが粗くなり始め、不調の兆しすら見せているかもしれない。
 
 ボールの見極め、確実なコンタクトにより、終わってみれば今年も好調な6月を終えた大谷選手。一方、どんな選手にも好不調の波はある。6月最後のジャイアンツ戦の内容からみれば、大谷選手の7月は6月のようにいかないだろう。
 
 ただし、不調の兆しを確実に修正し再び好調な7月を迎えられれば、その時には三冠王獲得がより現実に近づきそうだ。

(参考)
Ohtani can’t possibly be underrated, can he? (Yes) 2024年6月28日 MLB公式HP記事

 
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【了】

 

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