今年の大谷翔平はなぜ”特大ホームラン”を連発できる…!? データから見えた本塁打性とは…?【コラム】
2024/08/05
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ライバルとの”ホームラン性”の違いとは
「どの球場でも本塁打になる大きな本塁打」とされるランキングをみると、大谷選手はアーロン・ジャッジ選手(ニューヨーク・ヤンキース)と並んでMLB1位だ。『Baseball Savant』では、MLBの全30球場で本塁打になる「No Doubters」の数値が記録され、ランキングされている。
現地時間7月28日終了時点で、大谷選手、ジャッジ選手の本数はともに21本となっている。この時点で、大谷選手の本塁打に対する「No Doubters」の割合は65.6%と、ジャッジ選手(56.8%)を上回っている。
以下、本塁打の飛距離の分布、飛距離と打球速度や打球角度との相関につき、ジャッジ選手との比較を行っていきたい。
打球速度と飛距離の相関を比較すると、大谷選手の方が、低い打球速度でも飛距離を伸ばし本塁打にする傾向がみられる。
打球角度と飛距離の相関を比較する。大谷選手の場合、前述のように45°を超える角度で本塁打にする例もあるとはいえ、全般に小さい角度で飛距離を伸ばす傾向がある。これに対し、ジャッジ選手の場合は大きい角度で飛距離を伸ばす本塁打も目立ち、打球角度と飛距離との相関はあまりない。
MLBでは現在、打球速度、打球角度、飛距離といった本塁打に関する基本的な情報が完全にデータベース化されている。今年からはスイング内容も数値化された。スイング内容のデータベース化も含めてデータが詳細化されれば、今回とは違った視点の分析ができ、MLBの楽しみ方も広がるだろう。
このターゲットの中心となる選手の1人が大谷選手だ。まだ30歳の同選手には技術面の進化の余地を残している。この進化が、データ分析の進歩により深く解明されることで、対応するチーム戦略の進化と合わせて、今まで気づかない新たな楽しみがもたらされるはずだ。
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