大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » メジャーリーグ最新情報 » イチロー » 【MLB】「英語が理解できることを初めてイチローが悔いた日」ESPNキャスターのtwitter投稿内容に全米で非難

【MLB】「英語が理解できることを初めてイチローが悔いた日」ESPNキャスターのtwitter投稿内容に全米で非難

イチローが3000本安打達成時に行った記者会見について、会見後にESPNキャスターのtwitterが大炎上した。

2016/08/10

text By

photo

Getty Images



イチローは英語を学ぶべき?

 イチローがMLB通算3000本安打を打った日曜、試合後に英語・日本語両方で記者会見が行われた。いつものようにイチローはアレン・ターナー通訳を介して英語の質問に答えた。

 この様子について、ESPNのあるキャスターが日曜の夜にtwitterに投稿した内容が、全米中から批判を受けることになり、最終的に謝罪する事態となった。

 問題の投稿をしたのは、ESPNの番組『SportsCenter』を担当しているキャスターのトッド・グリシャム氏。記者会見後、具体的に以下のような投稿を行っていた。

“As impressive as Ichiro’s 3,000 hits are, his unwillingness to learn English after 15 years in America amazes me more.”
「イチローの3000本安打は確かに驚くべきことだが、15年もアメリカにいて英語を習う意志もないことのほうがもっと驚くべきことだ」
 この内容が極めて問題視されたことは言うまでもない。短時間の間に膨大な数の批判ツイートが殺到し、大炎上した。

 まず非難されたのは、この内容に潜在している「外国人アスリートがみんな英語を学ばなければならない」という前提である。

 すぐに「世界中からアスリートが来るこのアメリカの、しかもESPNというスポーツ局のアナウンサーなのに、何ということだ」「アメリカ人の野球選手の多くは日本へ行っても日本語を話さないぞ」といった非難の声が上がった。

 だがこの内容で最も批判を受けた点は『イチローがほぼ完璧な英語を話す』という事実だ。今回の一連のツイッター炎上については多くの記者が記事を出しているが、『New York Daily News』誌のエベニーザー・サミュエル記者もそのひとりだ。

 サミュエル氏は「イチローのファンでなくても、デレック・ジーターがイチローとよくセカンドベース上で会話をしていたこと(その様子をジーターがつい最近ネットで感動的に明かした)、またボブ・コスタス氏の有名なテレビ取材の中で、イチローが堪能な英語を話したこと(Youtubeでいつでも確認できる)などは、多くの人の知っている」と指摘した。

 さらに10回も出場したオールスターゲームでは試合前、アリーグ代表の選手を前に、放送禁止語句などをに含んだスピーチを披露するという話も有名である。ちなみにかつて所属していたマリナーズのCMでも流ちょうな英語を聞くことができる。

 サミュエル氏はグリシャム氏の無責任な投稿に対して、こう書いている。

“In 15 years of watching and dealing with Ichiro Suzuki, how many of us bothered to learn to communicate in his language?”
「イチローを15年も見てきて取材してきた我々のうち、彼の言語を学ぼうとした人はいったい何人いるんだ」

1 2