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【MLB】ダルビッシュ有が取り戻した、本来のスライダー。指揮官は『異常』と評し「相手は何もできない」と絶賛

現地時間9日、敵地アナハイムでエンゼルス戦に先発したダルビッシュは勝敗はつかずも、6回2/3を投げ1失点。切れ味抜群のスライダーで相手打線を支配した内容であった。試合はレンジャーズが2-1で勝利、優勝マジックを12とした。

2016/09/11

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前回の敗戦を生かした好投

 この日のダルビッシュは立ち上がりから制球が安定。課題とされていた四死球はわずか1、奪三振は9個だった。その結果、6回2/3で95球と球数もかさむことなく良いペースだった。被安打はわずか3、そのうちの1本がタイムリーとなってしまったが、そこを除けば、まさに相手を支配する投球だった。

『ダラスモーニングニュース』のエバン・グラント記者は、「今回の好投は、前回の敗戦を生かしたもの」と分析している。

“What happened Friday, got roots Monday.
On Monday, Darvish was still seething after being beaten up by Houston a day earlier in the shortest outing since he came back from Tommy John surgery. As soon as he’d gone through his physical workout, he started the mental part. And then he worked overtime.
For hours Monday, Darvish sat in front of a tablet screen watching video of his stuff. He watched his slider at its best. And he watched it of recent vintage. He watched it over and over. There was no depth to the break; it just kind of drifted across the zone. He seethed a little more.
金曜日のピッチングのルーツは月曜日にある。アストロズ戦でトミー・ジョン手術明け最短でのノックアウト(4回5失点)されたダルビッシュは、月曜日イライラしていた。そしてフィジカルのみならず、メンタルトレーニングも始めた。月曜日、ダルビッシュは何時間もタブレットで自身のピッチング動画を見ていた。1番良いときのスライダーと、アストロズ戦のスライダーを何度も何度も見比べる。アストロズ戦のスライダーはキレがなく、ゾーンをただ横切っているだけのようで、そこに納得がいっていなかったのだ。

 記事内では、エンゼルス戦のダルビッシュの投球について、ドウグ・ブロケイル投手コーチのコメントも報じている。

“He was very diligent,” pitching coach Doug Brocail said. “He has been working hard. I think he was a little angry with himself for the last outing and he wanted to fix it. And he did exactly what he’d been working on.”
彼はとても真面目だったよ。必死に修正してきたんだ。前回の登板内容に少し腹を立てて、修正したかったんだろう。そしてその修正した姿をこの日、見せてくれた。

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