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【MLB】アリーグ防御率トップに躍り出た田中将大。「ヤ軍は1億5500万ドルで獲得した男がサイ・ヤング賞に値すると再確認」

前半戦の低迷から一転、アリーグ東地区でプレーオフを狙える位置まで順位を上げてきたヤンキース。そのヤンキースの快進撃を支えているのは間違いなく田中だ。

2016/09/18

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自らの投球で消し去った肘への不安

 田中にとってのルーキーイヤーとなった2014年、田中のメジャーデビューはなかなか順調なもので、怪我をするまでのシーズン途中で13勝5敗、防御率は2.77だった。
 
 肘の故障が明らかになった際に、アメリカ球界で主流のトミー・ジョン手術ではなく、この手術ほどの長期リハビリを必要としないPRP療法を選択した田中に、常に肘の不安が付きまとってきた。
 
 実際にPRP療法を終えて迎えた2015年、2年目の成績は登板回数154イニングで防御率は3.51と悪化。何より被本塁打数が25本と急増し、「先発としては2、3番手レベルであり、ヤンキースが払った金額に値するエースではない」とすら酷評された。
 
 しかし今季は登板間隔を守り、一時は「中4日だと安定しない」と言われたが、後半戦は中4日でも問題なく投げており、今やサイ・ヤング賞の候補と米メディアで評価される存在になった。
 
 アクレ記者は次のような最大の賛辞とともに記事を締めた。
 
“ Even if the Yankees don’t make the postseason, they can consider this season a massive success. For one, the “Baby Bombers” showed that they are ready to takeover the team.
But more importantly, they’ve seen that their $155 million man can once again bear the title of a true ace.
たとえもし、ヤンキースはプレーオフへ進出できなくても、今季は成功と捉えて問題ないだろう。彼らにとって、”ベビーボンバーズ”(アーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、タイラー・オースティン)が、チームを引っ張っていく準備ができてることを確認できたのだから。しかしヤンキースにとって最も大きいのは、1億5500万ドルで獲得した男が、彼らの期待していたような、サイ・ヤング賞に値する投手であると確認できたことだ。
 
出典:Yankees Masahiro Tanaka Has Regained His Ace Status by Phil Akre

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