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【MLB】ヤンキースのポストシーズン進出は絶望的。田中将大ら防御率タイトル争いの行方

ほぼポストシーズン進出の可能性が消えたヤンキース。今後の注目はエース・田中将大が防御率のタイトルを獲得するか否かだ。

2016/09/26

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現在防御率1位のフルマーは新人王有力

 他の8人のうち注目すべきは、やはり、現時点で防御率1位のフルマーと3位のポーセロだ。新人王が有力なフルマーは、メジャーデビューが4月29日だったこともあって155回2/3しか投げておらず、防御率の変動する幅が大きい。9月28日の登板(ワンゲーム・プレーオフがなければ最終登板)で完封を演じれば、2.79として他の投手を一気に引き離す。クルーバーとサンチェスはごくわずかながら2.90未満の可能性があるが、2.80未満に辿り着けるのはフルマーの他にいない。
 
 ただ、フルマーは6回1/3を投げないと規定投球回に届かず、そうなると防御率の数値にかかわらず、タイトルは得られない。首位打者なら、規定打席に足りない分を凡退として計算し、それでも打率が他の選手を上回れば1位だが、防御率はそうはいかない。1アウトも取れないまま、自責点がどんどん増えていくこともあるからだ。
 
 ポーセロは9人のなかで、9月の防御率が最も良い。田中も4登板して2.70と優秀だが、ポーセロは5登板で2.41を記録している。9月30日の登板でもこの調子を維持すれば、勝ち星と防御率の二冠もあり得る。ポーセロは22勝しており、次いで多い20勝のハップは、ポーセロに追いつけても追い越すことはできない。
 
 なお、田中はすでに199回2/3を投げているので、あと1登板すれば、防御率のタイトルはともかく、200イニングの大台はまず間違いない。先発投手の役割を考えると、例えば「170イニングで防御率2.90」と「200イニングで防御率3.10」では、前者の防御率がリーグ1位だとしても、後者のほうが価値は上だろう。また、199回2/3と200回はほぼ変わらないが、印象は大きく異なる。
 
 日本人投手は過去に、野茂が4度(1996~97年、2002~03年)、黒田博樹が3度(2011~13年)の200イニング以上を記録した他、松坂(2007年)、岩隈(2013年)、ダルビッシュ(2013年)も1度ずつクリアした。今シーズンは田中だけでなく、岩隈もあと2登板(9月26日と10月1日)で10回2/3を投げれば200イニングだが、直前の9月20日は6連打を浴び、3回1/3で降板している。

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