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【MLB】ダルビッシュ、奪三振王に再び輝くか。かつての武器スプリット解禁で女房も太鼓判

2017/02/21

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Getty Images



 テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手は、今季はスプリットを解禁してシーズンを戦うことになりそうだ。
 
 NPBに所属していた時は数々の変化球を駆使していたダルビッシュだが、MLB移籍後は速球、スライダーをメインに投球を組み立てていた。そして、スプリットは手術前の全投球の5%を占めており、重要な武器の1つだった。
 
 2013年に13勝を挙げ、サイ・ヤング賞の記者投票で2位に入った時もカーブと同頻度でスプリットを投げていた。しかし、スプリットは肘に負担がかかる球種として、トミー・ジョン手術明けの昨季は封印していた。今季は肘のリスクも減ったため、解禁に踏み切りキャンプでも調整を続けている。
 
 地元紙「ダラス・モーニングニュース」では、正妻であるジョナサン・ルクロイ捕手のコメントを以下のように掲載している。
 
「落ちる球があるということは、右打者に対して非常に効果があるだろう。そして、彼は空振りや見逃しを取るために投げ分けることが出来る」
 
 正妻もダルビッシュのスプリット復活に肯定的であり、投球の幅が広がることが予測されている。昨季は、ストレートの投球割合が42.25%となっていた。球威が上がり、メインの武器として使えるようになった速球を更に活かすためにも、封印していたスプリットを再び実戦に投入したいところだ。
 
 また、同記事ではスプリットと昨季投げたチェンジアップとの比較をしている。昨季のチェンジアップの投球数は36球となっており、16個(44%)の空振りを奪った。一方、2014年シーズンにはスプリットを49球投げ、29個(59%)の空振りを奪っているというデータが掲載されている。
 
 チェンジアップ、スプリットは一般的に空振りを奪うことの多い球種だが、ダルビッシュの場合スプリットの方が空振りを奪えているというデータが出ている。速球、スライダー、ツーシーム以外にも高い頻度で空振りを奪える球種が増えることで、既に高い奪三振率がさらに向上すると見られている。
 
 かつての武器を復活させ、2013年以来自身2度目となる最多奪三振のタイトル獲得となるだろうか。