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【MLB】少女に170キロのファウルが直撃し騒然 「すべての球場にネットが必要」

2017/09/21

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 ニューヨーク・ヤンキース対ミネソタ・ツインズ(現地20日、ヤンキー・スタジアム)の試合中にトッド・フレイジャー内野手が放った105マイル(約170キロ)のライナー性のファウルボールが客席の少女に直撃。球場は騒然となり、試合は4分間中断して、少女の様子を見守った。
 
 5回裏にヤンキースのフレイジャーが放った三塁方向へのライナー性の当たりが、客席で観戦していた少女に直撃した。その事実に気づいたフレイジャーは明らかに動揺ながら少女の様子を打席近くから見守った。
 
 少女が客席から運び出されている間、試合は中断。ヤンキースのジラルディ監督は試合後にセキュリティから症状は大丈夫だったという情報を受けたことを記者に明かした。
 
 打球を放ったフレイジャーはインタビューで、「自分の子供のことを思い出した。ただただ彼女の無事を祈るだけだ」と記者に答え、少女を気遣った。
 
 また、「ネットの範囲を広げるべきだ。すべての球場がネットを使うべきだと思う」と答え、「この件で何か事が進むことを願っている」と球場の改革を訴えた。
 
 ツインズのドージャーも同じく試合後に「すべての球場にネットが必要だ」と答え、「ファンが見にくくなるとかは関係ない。すべては安全のためだ」と球場のネット設置を主張した。
 
 ヤンキー・スタジアムでは今年5月にはファンの少年にバットの破片が直撃、7月にも170キロの打球がファンに直撃するなど、球場内での事故が相次いでいる。
  
 一方で、今年初めにはインディアンスの本拠地でファウルボールに当たり失明した男性が球団に対して起こした訴訟で、裁判所は球団の責任を認めない判決を出している。MLBでは歴史的に、「ファンはボールや折れたバットが当たるリスクを認めた上で試合に行くこと」との主張が通っているが、今回の件で球団がより安全性を強化するような施策を取ることになるのだろうか。