今季世界一のRソックス、“史上最強”98年ヤ軍に勝るのか。評価すべきは突出した個の活躍の差
2018/11/02
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疑いなく歴史的なチームにふさわしいレッドソックス
そんな中、今年のレッドソックスが1998年のヤンキースより評価できる点に、ポストシーズンでヤンキースとヒューストン・アストロズという2つの100勝チームを破っていることを挙げている。これは史上6ケース目ということだが、レッドソックスが他の5チームと異なるのは、ワールドシリーズ前までに達成しているということである。
同様に、今季のレッドソックスはムーキー・ベッツ外野手、J.D.マルティネス外野手がMVP、クリス・セール投手がサイ・ヤング賞の有力候補にそれぞれ挙がっているが、1998年のヤンキースでは、ジーター氏がMVP投票で3位、デビッド・ウェルズ氏もサイ・ヤング賞で3位に終わり、突出した個人の活躍にも差を見出している。
一方で、ヤンキースはシーズン中に一度も同一カードでのスイープを許していない点(レッドソックスは1度)や、今季115敗を喫したボルティモア・オリオールズ他、95敗以上喫している弱小チームから勝ち星を荒稼ぎしている点などをマイナス点に挙げている。
そして記事を執筆したマット・ケリー記者は、上述のような角度から検討し「今季のレッドソックスは、疑いなく歴史的なチームというに相応しい」と前置きをしつつも、「1998年のヤンキースに軍配が上がる」と結論づけている。「より勝利を挙げただけでなく、始めから終わりまでシーズンを支配し続けた。突出した個人の活躍では劣るが、チームとしてのバランスが絶えることのない輝きの力となった」とその理由を述べている。
ここでは1998年のヤンキースに軍配が上がったが、ケリー記者も「この議論は長きに渡り続くだろう」と述べているように、人によってその評価は様々であろう。しかし、こうした議論の舞台に上がってくることそのものが今季のレッドソックスの強さを物語っているのは間違いないところだ。
高橋康光