ツインズ一筋15年のマウアー、現役引退を表明 イチローの「ライバル」として首位打者3度
2018/11/10
Getty Images
地元ミネソタ出身、2014年に捕手から一塁手に転向
ミネソタ・ツインズのジョー・マウアー捕手が9日(日本時間10日)、現役引退を正式に表明。ツインズ一筋15年のキャリアに幕を閉じることとなった。米公式サイト『MLB.com』が報じた。
現在35歳のマウアーは、ミネソタ州セントポール出身。地元のクレティン・ダーラム高校を経て、2001年のドラフト会議で地元ミネソタに本拠地を置くツインズに全体1位で指名され入団。当初から捕手として大きな評価を得た。
2004年にメジャーデビューし35試合に出場すると、翌2005年には131試合に出場し打率.294をマーク。そして3年目の2006年には打率.347を記録し首位打者を獲得。この年は他にも初のオールスター選出、シルバースラッガー受賞し、チームの中心としてアメリカン・リーグ中地区優勝に貢献した。
その後も活躍を続けたマウアーは、当時シアトル・マリナーズに所属していたイチロー外野手と首位打者、最多安打を争うなど「ライバル」としてしのぎを削った。その結果、首位打者は3度(2006年、2008年~2009年)。特に2009年の打率.365は2位のイチロー(.352)に1分3厘の大差を付け、その年のア・リーグMVPにも輝いた。
守備でも3度のゴールド・グラブ賞を受賞し、順風満帆なキャリアを積んでいたが、捕手として脳震とうなど度重なるアクシデントや疲労を考慮し、2014年からは一塁手にコンバート。2014年は120試合に出場したが、打率はそれまでのキャリア最低となる.277。2015年~2016年にかけては2割6分台にまで落ちた。2017年は141試合の出場で打率.305と盛り返したが、今季は127試合に出場で.282と再び下がり、出塁率は3年ぶりに.360を切っていた。
それでも、メジャー15年間で打率.250台に落ちることはなく、通算成績は1859試合で2123安打、打率.306、428二塁打、143本塁打、923打点、1018得点。939四球と選球眼の良さも光った。そして、オールスター選出は6度、シルバースラッガー賞も5度を数えている。また、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも2013年に米国代表として出場している。
長年地元ミネソタのファンから愛されたマウアー。多くの輝かしい成績とともに、地元が生んだ「スーパーヒーロー」の第2のキャリアに期待がかかる。