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15年目のイチロー「僕はただ、野球がしたいだけ」 3000本安打は今は意識せず

5月7日木曜日。サンフランシスコ・ジャイアンツ戦の試合前に行われた式典で、イチローの現チームメイトで去年ジャイアンツにいたマイケル・モースにワールドシリーズのチャンピオンリングが与えられた。AT&Tパーク。実はイチロー、まだここでメジャー公式戦をしたことがなかった。しかし、イチローにとってもこの球場には忘れられない思い出がある。

2015/05/11

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多くの記録を塗り替えてきたイチローも、ワールドシリーズ経験はまだ

 金曜のサンフランシスコ戦では、DL入りしていたイェリッチが復帰し、イチローは再びベンチスタート、代打の役割に戻った。日本で1278本のヒット、アメリカで2868本のヒットを打ってきたイチローにとって、メジャー3000本の夢はまた少し遠ざかったことになる。しかし今シーズンはまず無理な数字なので、イチローもあまり気にしていないと言う。

“If while you’re playing baseball you get to that number, great, but I’m not thinking about that now,” Suzuki said, before adding with a laugh, “If you could get three hits in one at-bat, maybe I would start thinking about that number.”
イチローは、「まだプレーしているうちにその数字に達せれば、うれしいですけど、今は考えてないですね」と微笑を浮かべてこう付け足した。「もし1打席で3本くらいヒットを打つことができればまた考えるかも知れませんけど」

 41歳のイチローは、すでにありとあらゆる賞を受賞している。2001年のアリーグ新人賞、同年アリーグMVP、首位打者2回、シルバー・スラッガー賞3回、ゴールド・グラブ賞10回、オールスター出場10回、そして2004年の262本という1シーズンの安打記録などである。

 ただワールドシリーズの経験だけはない。メジャー14年でプレーオフに進出したのもたった2回のみ。新チームのマーリンズも2009年以来、勝率5割を越したことがない球団である。しかもイェリッチ、スタントン、オズナに続く4番目の外野手としての移籍である。

 チャンピオンリングを求めるか、ただ野球を楽しんでいるだけか、という問いにイチローはしばらく考え、そしてこう答えた。

「やりたいことは、実はまだまだたくさんあるんです。こっちに来てからもう15年目ですけど、もしワールドシリーズが目標であり、それに到達できたとしたら、それがどうした、その後はどうだ、ってことですよね。僕はただ、野球がしたいだけです。それでもしワールドシリーズに勝てたら、そしたら再びそこまで行って勝ちたいと思うでしょうね。そういうふうに見ています」
 

出典:”Ichiro Suzuki: ‘I just Want to Play Baseball” @USA TODAY Sports by Jorge L. Ortiz, May 8, 2015

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