『投高打低』『先発投手の球数制限』開幕1カ月から見る、2015年のMLBトレンド
メジャーリーグが開幕して1カ月。米大手メディアである『Sports Illustrated』誌では、早くも『2015年のMLBのトレンド』をいくつか挙げている。
2015/05/12
Getty Images
まだまだある、今年のトレンド
4.スプリットは、危険な球種!?
下記6人の先発投手の共通点は何か。
ティム・ハドソン(2009)
アルフレッド・サイモン(2009)
ミゲール・ゴンザレス(2009)
マイク・ペルフリー(2012)
ジェイソン・マーキー(2013)
田中将大(2014)
ずばり『スプリット』を投げる割合が高い先発投手だ。そして彼らは、全員ひじを痛めている。カッコ内の年号は痛めた年。ヤンキースの田中が再び故障者リスト入りしたことにより、現地では『スプリット=危険な球種』という風潮がさらに強くなった。明確な因果関係はないものの、首脳陣はできるだけ投げさせたくない球種となってしまったようだ。記者のヴァーダッチは、面白い表現でスプリットという球種を皮肉っている。
Momma ! Don’t teach your kid to throw “splits” !
お母さんたち! お子さんにスプリットという球種を絶対に教えないでください!
5.アストロズ、シンデレラ・チームに!?
昨シーズン、万年弱小球団だったロイヤルズが29年ぶりにプレーオフに進出し、ワールドシリーズまで上り詰めた。まさにシンデレラ・チーム(長い低迷期の後に快進撃を起こすチーム)となったロイヤルズだが、どうやら今年はアストロズがその役を担いそうだ。
アリーグ西地区に所属するアストロズは、6年連続で負け越し中。2011年~13年は3年連続で100敗以上を記録し、昨年も92敗。
有望な若手がチーム内にひしめいていることが強みだが、今年はせいぜい勝率5割をクリアできれば上出来、と見られていた。
しかし、開幕から快進撃が続き首位を独走している(5月10日現在)。本塁打がポンポン飛び出し、現在チーム本塁打45本はリーグトップ。打率は低いが、パワーのある打線だ。リリーフ陣も好調で、安定感のあるブルペン。圧巻は4月24日~5月3日の10連勝。神懸かり的な強さであった。この勢いは、果たしてどこまで続くのだろうか。シンデレラの魔法が解けないことを願いたい。
わずか1カ月だが、様々なことが見えてきた。
他にも『送りバントが減っている』『先発投手が9回まで投げるケースが極端に減っている』といったトレンドも紹介している。
上記のポイントに注目してMLBを見ると、新たな発見があるかもしれない。
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