ネット上では「えっ、イチローが新監督?」 ”常識外れ”のマーリンズGMの監督就任劇
イチローの所属するマイアミ・マーリンズのレドモンド監督が日曜の試合終了後、解任され、翌日、新監督にGMだったジェニングス氏の就任が発表された。新監督発表まで、記者の一人のツイッターでのつぶやきをきっかけに、イチローに関するジョークが一気に広まった。
2015/05/19
Getty Images
え、イチローが新監督に? ネットを飛び交った噂
ところが、ツイッターがこの衝撃的ニュースに火をつけた。ビートライターや多くの記者が新監督の推測をしていた日曜の午後、CBSスポーツの有名記者ジョン・ヘイマン氏(2012年にイチローがヤンキースに電撃移籍したときもトレードを最も早く報じた記者のひとりであった)がツイッターでこう呟いた。
Jon Heyman @JonHeymanCBS
Fwiw heard marlins new manager is “outside the box,” & “no one mentioned (much) today/tonight.” #mysterymanager
「マーリンズの新監督は『常識はずれ』で『今日、今夜ほぼ誰も口にしていない人物らしい』と。(ちなみに、ツイートの最初の「FWIW」とは「For what it’s worth(どういう意味、価値があるかは別にして)という略語」
そして東海岸時間の日曜夜11時ごろ、これをリツイートしたCBSスポーツが次のように付け足したのだった。
CBS Sports MLB @CBSSportsMLB
Ichiro player/manager!
「イチローが選手兼監督!」
もちろん、ジョークだ。
イチローやMLBに詳しい人なら笑ってスルーする内容である。しかしこれが瞬く間に広がり、返信も増えた。「え、イチローって英語しゃべれるの?」とか「そう言えばいいかも。」とかいう、英語のコメントが多かった。
短さと速さで知られるツイッター上ではこういう噂もすさまじいスピードで広がってしまうのである。
結局、今朝(5月18日)までにはこのような噂もほぼ消え、午前11時に行われた球団記者会見で、「常識はずれ」が何を意味するかが明らかになった。現ゼネラルマネージャーのダン・ジェニングス氏の監督就任が発表された。
彼はヒル氏とともに、イチローの入団会見時に来日したひとりだ。
プロの野球経験もないフロント・スタッフ、しかもGMが監督になる、とはなるほど、『常識はずれ』である。
しかもジェニングス氏は80年代に高校野球での指導者経験はあるが、プロ監督としての経歴はゼロである。まだ25歳のスタントンには、何とメジャー8人目の監督となる。この異動について、ジェニングス氏は語った。
「実は私が敬愛する母にも、『そりゃクレージーだ』と言われました」
ベンチコーチとして赴任したのがスカウトのマイク・ゴッフ。2007年、イチローのいたマリナーズでベンチコーチだった人物である。
あまり知られていないが、実はマーリンズのオーナー、ジェフリー・ロリア氏、12年前すなわち2003年(偶然だが、ジェニングス氏がGMになった年)にも全く同じことをした。開幕から16勝22敗(今のマーリンズと全く同じ成績)の時点で当時の監督を解任したのだ。
その年、マーリンズはワールド・シリーズを制覇し優勝に輝いたのである。
出典(参考のみ):”Mike Redmond Fired by Marlins” Associated Press on May 18, 2015
http://espn.go.com/mlb/story/_/id/12903639/mike-redmond-fired-manager-miami-marlins
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