大谷翔平、充実の6月。月間キャリアハイの成績、ストライクゾーンは「自分の目を信じたほうがいい」
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が絶好調だ。現地6月24日(日本時間25日)~30日(同7月1日)にかけての一週間で、3安打を2度マークするなど充実した内容。1試合2発や自己最速の打球速度も記録した。審判のジャッジに不満を示す一幕もあったが、好調を維持するためにブレない姿勢を貫いている。
2019/07/01
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平均打球速度はMLB全体5位タイ
充実の6月だった。月間32安打、9本塁打、22打点はいずれも自己ベスト、サイクルヒット達成、菊池雄星投手(シアトル・マリナーズ)、前田健太投手(ロサンゼルス・ドジャース)の両日本人投手からのホームランなど、話題性にも事欠かなかった。トミー・ジョン手術明け、2年目のジンクスといった不安要素も、大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)には無関係のようだ。
大谷自身のコメントからも充実ぶりが伝わってくる。今季初の1試合2本塁打を放った現地6月30日(日本時間7月1日)のオークランド・アスレチックス戦後には「試合勘、打席での感覚が日々良くなっている」と6月を振り返り、また、カーブをうまく捌いたこの日の1本目のホームランについて「完全に反応で打てた」と言及し、状態の良さをうかがわせた。
数字の面でも上昇ぶりはうかがえる。公式サイト『MLB.com』の「スタットキャスト」によれば、大谷の平均打球速度は、現地6月29日終了時点でMLB全体でも5位タイとなる93.4マイル(約150.3キロ)となっている。
大谷を上回る4選手が、アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)、ジョーイ・ギャロ外野手(テキサス・レンジャース)、ネルソン・クルーズ外野手(ミネソタ・ツインズ)、クリスチャン・イェリッチ外野手(ミルウォーキー・ブリュワーズ)という名うてのスラッガーたちであることからも、大谷のポテンシャルがうかがい知れる。
とはいえ、大谷はホームランについて、ツーベースの延長であるという昨年のコメントについて「(今年も)そのままです。(ホームランを)狙わない方が自然にホームランになってくれるのではないかと思う」と一発狙いのバッティングになっていないことを強調。現地6月26日(同27日)のシンシナティ・レッズ戦で放ったツーベースが、自己最速となる115.2マイル(約185.4キロ)という打球速度を記録したのもその証明であろう。