球速、制球力……ヤンキースのチームメイトが語る、田中将大好投の理由
4月23日以来となる復帰登板を完璧なピッチングで飾った田中。速球の球速、コマンド、そしてウイニングショットのスプリット。エースとして必要とされる全ての要素を兼ね備えた投球に各所から賛辞の声がやまない。
2015/06/05
Getty Images
高いコマンドでエースの働きを見せる
正捕手ブライアン・マッキャンの故障で途中からマスクをかぶったジョン・ライアン・マーフィーは球速以外の点を今日のポイントとしてあげた。
“The fastball command was really impressive,’’ Murphy said. “Like always, the split was working early in the count, late in the count. I don’t think they had a good swing on a split all day.’’
「速球のコマンドが特に印象的だった」とマーフィーは言う。「いつものようにスプリッターは早いカウントでも遅いカウントでも機能していた。マリナーズ打線は田中のスプリットに対して1日中良いスイングができていなかったと思う」
コマンドとは狙った場所に投げる能力のこと。日本ではコントロールという言葉に含まれがちだが、アメリカではコントロール=ストライクを得る能力、コマンド=狙った場所に投げる能力というように区別して評価されており、エース投手ともなればコントロールがあるのは最低条件、このコマンドが高いことが評価の対象となる。
今回の登板で田中は威力のある速球、高いコマンド、そして優秀なウイニングショット、エースピッチャーに必要とされるすべての能力を見せつけ、健康でさえあれば依然エースの器であることを証明してみせた。
そんな完璧な投球を見せた田中に対戦したマリナーズもお手上げの様子。ロイド・マクレドン監督が「田中は我々に対して素晴らしい仕事をした」と語れば、本塁打数トップを走る主砲ネルソン・クルーズも「打てる球はこなかったよ」と脱帽した。
次回は規定された日数での調整が求められるローテーション投手としての久しぶりの登板、相手として予想されるのも貧打のマーリンズと異なり、現在のメジャー最強打者ブライス・ハーパーを有するナショナルズと今回の試合ではなかった不安も多い。しかし復帰登板でエースの姿を取り戻した田中ならばまた多くの壁を越えていってくれるのではないだろうか。
出典:The ‘huge difference’ that had Tanaka resembling ace of last year by Kevin Kernan in New York Post on June.3 2015
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