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レイズが勝利を積み上げられる理由 資金力は無くとも…潜在能力と可能性を見極めるスカウティングは随一

2019/08/25

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米公式サイトが挙げたレイズを支える主戦力たち

 (1)~(3)オースティン・メドウズ外野手、タイラー・グラスノー投手、シェーン・バズ投手
 
 2018年オフ、レイズはエース右腕のクリス・アーチャー投手をトレードで放出。その見返りにピッツバーグ・パイレーツから若手有望の3選手を獲得した。24歳のメドウズは今季108試合に出場し打率.278、23本塁打、67打点、OPS(出塁率+長打率).879をマークし主軸としての十分な活躍を見せている。そして25歳グラスノーは5月に故障をするまで6勝1敗、防御率1.86とエース級の働き。そして現在20歳のバズは傘下マイナーで経験を積みながら『MLB Pipeline』の若手有望株ランクトップ100の94位に位置しており、将来の活躍が期待されている。
 
 (4)トミー・ファム外野手
 
 31歳のファムは2018年にセントルイス・カージナルスとのトレードでレイズに加入。レイズが重視する打球初速が速く、今季は117試合に出場し打率.269、19本塁打、54打点、OPS.825でこちらも上位打線から中軸打線を支える貴重な戦力として活躍している。走力も高いことから、長打や盗塁で得点を稼ぐこともできる。
 
 (5)アビザイル・ガルシア外野手
 
 28歳のガルシアは今季からレイズに1年350万ドル(約3億7000万円)という低コストで加入。過去にデトロイト・タイガース、シカゴ・ホワイトソックスで活躍したが、これまでシーズン最多本塁打は2018年の19本。しかし今季はすでに17本を稼いでおり、.275の打率とともに長打力がさらなる進化を遂げた。
 
 (6)ヤンディ・ディアズ内野手
 
 28歳のディアズもクリーブランド・インディアンスとシアトル・マリナーズとの三角トレードによって今季から加入した。故障によって78試合の出場にとどまっているが、打率.270、14本塁打、38打点をマーク。昨季までのメジャー2年間で1本塁打だった男が、移籍を機に爆発的に躍進した。7月に左足を骨折し負傷者リスト(IL)に入っているものの、復帰後の活躍にも期待がかかる。
 
 (7)チャーリー・モートン投手
 
 モートンは35歳のベテランながら、今やチームのローテーションを支えるエース。27試合に登板して13勝5敗、防御率2.85をマークしてサイ・ヤング賞候補にも数えられている。3年総額4500万ドル(約47億3000万円)という契約で今季から加入したが、高年齢選手に複数年かつ50億円近い契約金を積んだのはレイズにおいては珍しいが、その期待通りの活躍を見せているだけに、球団のスカウティング能力の高さがうかがえる。
 
 (8)ニック・アンダーソン投手
 
 29歳のアンダーソンは今季トレード期限直前でマイアミ・マーリンズから獲得したメジャー1年目の新人投手。今季はマーリンズで45登板、2勝4敗、防御率3.92の成績を残し、レイズはアンダーソンの球のスピン量に着目。獲得後は10試合の登板で2勝0敗、防御率0.00、わずか9回2/3の投球イニングに対して18奪三振と奪三振能力の高さを証明した。
 
 (9)エミリオ・パガーン投手
 
 28歳のパガーンもディアスと同様に2018年12月にマリナーズとオークランド・アスレチックスとの三角トレードで加入した。速球とスライダーの組み立てで今季はここまで52試合に登板し3勝2敗、防御率2.30と安定した成績を残している。特に、xwOBA(打球の速度と角度に対するコンタクトの質を、過去の選手と比較してどれぐらいの確率で単打、二塁打、三塁打、本塁打になっているかを数値化したもの).217はMLB全選手の中でトップの成績だ。
 
 (10)ライアン・ヤーブロー投手
 
 27歳のヤーブローは、2017年にマリナーズとのトレードで獲得。昨季は主に「オープナー」を採用した際の「第2先発」として登板し、16勝6敗、防御率3.91で最優秀新人賞の候補としても名前が挙がった。今季は22試合に登板して11勝3敗、防御率3.29をマーク。1年目に引き続き活躍を見せており、先発も中継ぎもできる器用さもあって今後も重宝される存在になるだろう。
 
 (11)ブレイク・スネル投手
 
 昨季21勝5敗、防御率1.89という驚異的な数字でサイ・ヤング賞を獲得した26歳の左腕は、今季は6勝7敗、防御率4.28と苦しみ左肘の故障を発症したものの、元々2015年のドラフト1位(全体52番目)で、チームのエースとして来季以降もエースとしての役割が期待されている。

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