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故障歴が大きな妨げに MLBドラフト全体1位候補の指名が78番目にまで遅れた理由

今年のドラフトで最も注目を集めた1人がデューク大のマイケル・マチュエラ。春先には全体1巡目候補との噂もあった右腕はなぜ78位という低い指名順に終わってしまったのだろうか。

2015/06/12

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今ドラフト最高クラスの素質も下位指名

 ドラフト初日、結局最後までその名前が呼ばれることはなかった。史上初めて全体1位から3位までが遊撃手で占められるなど今年も数々のドラマが生まれたMLBファーストイヤードラフト。
 2015年のドラフト会議で最もスポットライトを浴びた1人がデューク大の右腕、マイケル・マチュエラだ。春には全体1位候補とまで言われた右腕が初日(75位まで)はまさかの指名漏れ。最終的にはレンジャースに3巡目、全体78位で指名されたものの、なぜエースの素質を持った右腕の指名がここまで遅くなったのだろうか。

 本来ならマチュエラは今ドラフト最高クラスの素質を持った右腕だ。
 デューク大に入学後、2年間で10mphも増した速球は常時93~97mph(149km/h~155km/h)に達し、最速は98mph(157km/h)。スピードに加えて下方向へのムーブメント、容易にストライクを奪えるコントロールも持ち合わせ、スカウトからはトップクラスのスケールであることを示す、『plus-plus』の評価を得ていた。

 持ち球はセカンドピッチとして12-6と表現される縦に落ちるカーブ、そしてスライダーとチェンジアップ。カーブはウイニングショット級、スライダー、チェンジアップもそれぞれ平均以上の球となるポテンシャルを秘めていると言われている。

 マチュエラの最大の武器はそのコマンド(狙ったスポットに投げる能力)。
 コマンド、そしてコントロールの面では昨年全体1位指名を受けたブレイディ・エイケンを上回り、今ドラフトの投手で最高との誉れ高い。ハイレベルな4球種を2メートル近い長身から投げ下ろし、狙ったスポットに投げ込む制球力も兼ね備えている、打者からすれば難攻不落とさえ言えるレベルにある投手だ。
 カージナルスのエース、アダム・ウェインライトと共通点が多いという声もある。

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