ドジャース、またもポストシーズン敗退。冷たい目にさらされるカーショウの苦悩「今は何もすることは出来ない」
2019/10/11
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失意のエース
10月9日(日本時間10日)、ドジャー・スタジアムで行われたワシントン・ナショナルズ対ロサンゼルス・ドジャーズのナショナル・リーグ・ディビジョン・シリーズ最終戦は延長10回7-3でナショナルズが勝利を収めた。球団史上初めてナショナル・リーグ・チャンピオンシップ・シリーズに駒を進めたナショナルズは11日(同12日)に敵地ブッシュ・スタジアムに乗り込み、セントルイス・カージナルズとの7戦シリーズに臨む。
敗れたドジャースは2013年以来7年連続でナショナル・リーグ西地区を制覇しているが、ワールドシリーズ優勝からは1988年以来遠ざかったままだ。レギュラーシーズンでは球団史上最多の106勝を挙げた今シーズンもまたもやポストシーズンの壁に跳ね返される結果となった。
失望したファンからの激しい批判の目にさらされているのが、エースのクレイトン・カーショウだ。この日3-1でドジャースがリードしていた7回表2死一、二塁の場面でリリーフ登板したカーショウはナショナルズの代打アダム・イートンを三振に切って取り、ピンチをしのいだ。
悲劇が起きたのは8回表だ。続投のマウンドに登ったカーショウだったが、先頭打者のアンソニー・レンドーンにレフト越しのソロ本塁打を浴び、さらに次打者のフアン・ソトに初球をセンタースタンドへ運ばれた。カーショウはわずか2球で2点を失い、この時点で降板。3-3の同点に追いつかれたドジャースは前田健太をマウンドに送った。重苦しい雰囲気の中を前田は気迫あふれるピッチングで後続打者から3者連続三振を奪い、スタンドを沸かせた。
だが前田の力投をよそに、テレビ中継の画面にはドジャースのベンチにたった1人でうなだれるカーショウの姿が度々映し出された。カーショウの周りには仲間選手の姿はなく、誰もこの失意のエースに声をかけることが出来ない様子だった。
試合は延長10回、前田の後に登板したジョー・ケリーが満塁本塁打を浴び、一挙4点を失ったドジャースがそのまま3-7で敗れた。