福留孝介がメジャー挑戦。松井稼頭央は光る活躍――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2008年編】
2020/07/10
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田口壮と井口資仁は2度目のワールドチャンピオンも…
2008年のワールドシリーズでは、田口壮と井口資仁が所属するフィラデルフィア・フィリーズと、岩村明憲が所属するタンパペイ・レイズが激突。4勝1敗でフィリーズに軍配が上がり、田口、井口がともに2度目のワールドチャンピオンに輝いた。
しかし、同年の両選手は成績不振に陥った。
まずは、メジャー7年目を迎えた田口壮だ。
前年オフにフィリーズへ移籍した田口。
開幕から途中出場が続いたが、同年は日米通算1500安打を達成した。
後半戦には出場機会が減少。ポストシーズンでもわずか1試合の出場に留まり、ベンチでワールドチャンピオンの瞬間を見届けた。
最終的に88試合に出場。打率.220、OPS.580となった。個人としては悔しいシーズンとなったが、田口の持つ豊富な経験や、練習の取り組み方などチームに与えた影響は大きく、影の立役者となった。
続いて、メジャー4年目を迎えた井口資仁だ。
サンディエゴ・パドレスで開幕を迎えた同年は、32打席連続無安打を記録するなど、極度の打撃不振に陥った。6月には試合中に右肩を脱臼し、故障者リスト入り。8月に復帰を果たすが、1ヶ月足らずで解雇を言い渡された。
その後、前年所属したフィリーズに復帰。しかし、ポストシーズンの出場選手登録期限を過ぎての移籍となったため、出場は叶わなかった。
最終的にシーズン合計85試合に出場。打率.232、2本塁打、24打点、OPS.598と自己ワーストの成績に終わった。日本人選手初のワールドチャンピオンとなるなど、4年間で2度の栄冠を手にした井口。新たな歴史を刻んだメジャー挑戦を終えた。