『選手の能力をすべて数値化』でMLBが変わる? 画期的なシステム”スタットキャスト”
ビリー・ビーン(現アスレチックスGM)が『セイバーメトリクス』という統計学を用いた手法で独自に選手を評価するシステムは、その後一般的になった。そして『選手の能力を数値化する』といった分野は、テクノロジーの発展とともに、近年飛躍的に進化しつつある。
2015/07/17
MLB.com
スタットキャストで集めた『ビッグデータ』をどう活用するか
もちろん、スタットキャストはファンを楽しませるだけのシステムではない。
各チームの首脳陣は、スタットキャストで集めた膨大な『ビックデータ』を最大限に活用するだろう。それにより監督、コーチは選手個人の能力をより適性に把握することができ、個人個人に合った正しい指導が可能となる。またGMやスカウトたちも、『ビックデータ』を活用し、より正しい査定ができる。
『MLB Business & Media』社のボブ・ボーマンは、スタットキャストに大きな期待を寄せている。
Our hope is that this, for baseball, will be one of the largest advances in instant replay that we’ve seen in the last 50 years.
我々はこのスタットキャストが、50年間見てきたリプレイ集から、大きな前進を遂げるだろうと信じている。
貧乏球団のGMたちにとって、スタットキャストで集められた『ビックデータ』は、金満球団をやっつける最大の武器となるのだろうか。もちろん、その数字も生かすも殺すもGM次第。Google社顔負けのデータを前に、各チームのGMの腕が試される。
球界のハイテク化は、とどまる所を知らない。