【MLB】主力放出回避のパドレスGMに各方面から批判の声 岩隈、プイグ、チャップマンらも動かず
多くの選手が動いたデッドラインの裏側で実際に交渉が行われるもトレード締結とならなかった選手も多い。主力放出を回避したパドレスには大きな批判が集まっている。
2015/08/03
Getty Images
主力放出に踏み切らなかったGMに批判が集まる
ロッキーズのトゥロウィツキー、タイガースのデビッド・プライスら多くのスーパースターを含む113人の移籍で幕を閉じたトレードデッドライン。例年以上に多くの球団が活発な動きを見せた一方で、噂があがりつつも動かなかった選手、球団も多い。特に大きな注目を浴びながら主力の放出を実行に移さなかったパドレスのA.J.プレラーGMには大きな批判が集まっている。
15年オフに複数の大物選手を獲得し、コンテンダー候補としてシーズンを迎えたパドレスだが新戦力の不調もたたり今季は7月30日時点で借金4の地区4位に低迷。そうしたチーム事情もありデッドラインでは今オフFAを迎えるアップトンやイアン・ケネディー、引手あまたのキンブレルら多くのパドレスの選手が他球団のGMから熱視線を浴びていた。30日に『Yahoo Sports』のジェフ・パッサンも以下のようにツイートしていたほどだ。
One GM thinks Thursday will be A.J. Preller Day: “All of us are just waiting for him to make five trades.”
あるGMは木曜日(31日)をA.J.プレラーの日と考えているようだ。「我々全員、彼が5つのトレードを行うのを待っているところだ」
しかしこうした多くの球団の期待、記者の予測に反してパドレスが最終日に締結したトレードはインディアンズから中継ぎ投手のゼプチンスキーを獲得した一件のみ。結局主力選手を1人も放出することなく7月を終えた。パドレスのCEOマイク・ディーは一連の動きについて『MLB.com』に「我々はこのチームが好きだし、残り60試合で素晴らしい戦いができると信じている」とコメント。地区首位のドジャースまで8ゲーム差、第2ワイルドカードのジャイアンツまで7.5ゲーム差と大きく水をあけられているもののまだプレーオフ進出の望みを捨てていないという。
「コアプレイヤーが未だに残っていることが本当に嬉しいよ」(キャッシュナー)と選手からは好評だが記者からは批判殺到。
@JeffPassan
Here are the current wild-card standings. The Padres are closer to the Brewers than they are a postseason spot.
これは現在のワイルドカード争いの成績表だ。パドレスはポストシーズンよりもブリュワーズ(中地区最下位)に近いじゃないか。
とパッサンはパドレスの見通しが甘いことを指摘。
「買い手市場だったことが(売り手の)プレラーには気に食わなかったのだろう」(byジェイソン・スターク)、「誰かA.J.プレラーを起こしてきてやれよ」(byビル・ブリンク)ら多くの有力記者たちからも皮肉られた。複数年の契約が残るキンブレルらはまだしもアップトンやケネディ、リリーフのベノワら今オフFAを迎える選手の放出すら拒んだことに対しては否定的な見方がほとんどとなっている。