MLBにもベットできる。アメリカでスポーツベットが合法な州【PR】
2023/10/28
Getty Images
スポーツベッティング合法化の歩み
アメリカにおけるスポーツベッティングは1600年代に広まりましたが、ある事件をきっかけにスポーツベッティングが閉ざされた歴史があります。
1876年、MLBのナショナルリーグ発足と同時に、アメリカ全土でスポーツベッティング人気が高まりましたが、1919年のワールドシリーズにて後にブラックソックス事件と呼ばれる八百長疑惑が浮上。
さらに1989年にはMLB 史上最高打者と呼ばれたピート・ローズ監督が野球賭博に関わったとして永久追放事件を招きます。この事件をきっかけに競技自体の純粋性を損ない始めます。
そして1992年、アメリカ連邦政府によってスポーツベッティングの主催を禁じる「プロ・アマスポーツ保護法(Professional and Amateur Sports Protection Act = PASPA)」が制定されました。この法案によりネバダ州、モンタナ州、デラウェア州、オレゴン州を除き、事実上アメリカ全土でスポーツベッティングが違法となりました。
PASPA によりスポーツベッティングが違法という状況の中、財政難から新たな税収を求めたニュージャージー州が2012年、アメリカ連邦政府に訴えを起こします。
「スポーツベッティングを合法化しても社会的に実害はない」「連邦政府が州のスポーツベッティングを規制するのは憲法違反」などの立場でスポーツベッティングを合法化する法案を可決。アメリカ連邦政府を相手取り、最高裁判所で争います。
そして2018年5月14日、最高裁判所は1992年に制定されたPASPAを違憲と認め、スポーツベッティングの規制は州政府に委ねるべきだという見解を示しました。
この判決によりアメリカでスポーツベッティングが事実上合法化。その結果、多くの州が財政悪化改善を目指し、スポーツベッティングの合法化を進めます。
ブラックソックス事件やピート・ローズ監督の野球賭博事件が起こっていなければ、アメリカは今も昔もずっと変わらずにスポーツベッティングが合法だった可能性もあったでしょう。
【了】