最後の最後で…偉業目前で完全試合・ノーヒットノーラン未遂に終わった5人
2022/07/27
産経新聞社
多田野数人
出身:東京都
投打:右投右打
身長/体重:181cm/80kg
生年月日:1980年4月25日
ドラフト:2007年大学生・社会人ドラフト1巡目
八千代松陰高校では絶対的なエースとして君臨し、1998年の夏の甲子園出場に導いた多田野数人。大学は立教大学に進学し、大学でも圧倒的な成績を残した多田野は、2004年からメジャーリーグ(インディアンス)でプロ生活をスタートさせた異色の経歴の持ち主だ。
2008年からファイターズに在籍し、防御率は4.78と高くなったが1年目で7勝を記録する活躍を見せた。そしてファイターズ在籍の2年目、2009年の7月10日にノーヒットノーラン達成のチャンスを迎えた。マリーンズ相手に4四球を与えながらも、9回2死まで無安打。そこで迎えたのは、主砲の大松尚逸。
大松に対する2球目、低めのフォークボールを大松は見事に打ち返し、多田野の偉業達成を阻んだ。札幌ドームが悲鳴とため息に包まれた瞬間だった。それでも続くサブローを打ち取って、見事な完封勝利を記録した。
多田野といえば、スローボールが印象に残っている方も多いはずだ。かつて阪神タイガースに在籍したマウロ・ゴメスに対して、ボール判定にはなったがコースギリギリに投げ切ったスローボールの動画は、YouYubeの再生回数が1000万回を超えている。スローボールで球場を沸かすことができる、稀な存在だった。