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ウルフやメンドーサらと同タイプ。日本ハム伝統のゴロピッチャー・バスは有用な戦力に

日本ハムが新助っ人としてアンソニー・バスの獲得を発表した。絶対的な球威はないものの、ゴロを打たせる能力に長けており、先発とリリーフの両方をこなせることから、有用な戦力となりそうだ。

2016/01/10

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日本ハムに多い、ゴロを打たせるタイプの外国人投手

 さらに武器として機能しているのが、ウイニングショットのスライダーだ。横への変化は小さいものの、縦に大きく落ちるタイプ。昨年も45奪三振のうち、22個をこの球で奪っている。被打率も.188と優秀で、日本でも決め球として期待できる。
 
 ツーシームとチェンジアップもそれぞれ被打率.256,.136と機能していた。ただし両球種ともストライク率60%未満だった。これら2球種、特に日本人の多くが苦手とするツーシームの精度が上がれば、先発として長いイニングを投げるうえで効果的だ。
 
 通算四球率は3.46と平均的だが、近年はコントロールの向上が目立ち、一昨年の同数値は2.33、昨年は2.81となっている。制球は安定しているものの、絶対的な球威にはかけるため、通算の奪三振率6.05と平凡。
 
 このように三振を多くとるタイプの投手ではない。
 日本ハムの過去の外国人投手の例にもれず、ゴロを打たせる能力には長けており、昨シーズンのゴロ率48.5%はメジャーの平均を上回っている。これまでメンドーサやウルフ、クロッタ、カーターと日本ハムの外国人投手の大半がゴロを打たせるタイプの投手であり、彼らの活躍を考えれば、バスにも期待が持てそうだ。
 ちなみに今オフ獲得したもう一人の助っ人であるクリス・マーティンもこのタイプであり、MLB通算のゴロ率は56%を記録している。
 
 シーズンでの起用法として、まずは栗山監督も語っているとおり先発投手としての適性が試されることになるだろう。昨年の日本ハムは大谷、吉川、メンドーサまでは計算が立つものの、4番手以降に人材を欠き、有原を筆頭に6人の投手が5先発以上20先発未満となっていた。
 
 過去3年はリリーフでの登板しかないものの、昨年は33試合で64イニングを投げておりスタミナも十分あり、先発投手としての実績も持つバスは適材だろう。もし上沢や有原といった若手投手が目覚ましい成長を遂げるなど、チーム状況に変化が起きればマーティンとともにリリーフで起用することもできる。
 
 相手を圧倒するというタイプではなくても、日本ハム伝統のゴロピッチャーであることや、先発・リリーフどちらでも起用できる器用さを考えれば、長いシーズンの中で有用な戦力となりうる可能性は高い。

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