ロッテ・二木、1着のスーツが物語る肉体の変化。「食べて、食べて……」指揮官期待の先発候補に成長【マリーンズファーム通信#13】
千葉ロッテの今季注目投手といえば、プロ3年目の二木康太だ。華奢だった体も、この3年間で大きく変わった。
2016/02/18
千葉ロッテマリーンズ
2015年のレギュラーシーズン最終戦で好投
努力の成果もあり、体は確実に成長を遂げた。
130キロ中盤しか出ていなかったストレートは2年目の夏を過ぎると140キロ中盤をマークするようになる。投げていて自分自身でも手ごたえを感じるようになった。
2015年10月5日の本拠地最終戦となった北海道日本ハム戦。一軍初登板の機会が巡ってきた。2番手として5回を投げて、被安打4、1失点。プロ初勝利こそならなかったが、一軍首脳陣にキラリとアピールする好投だった。もちろん、勝ちたいという思いはあった。それでも試合後、先輩たちから掛けられた言葉に納得した。
「オマエは先発投手。だから、先発としてプロ初勝利を挙げろということだよ。来年、しっかりと先発をして勝ち投手になれよ」
その言葉を胸に刻み、オフを過ごした。さらに体に磨きをかけるべく、走り、ウェートをした。体はまた大きくなった。
プロに入った記念にと、1年目のオフに購入した一張羅の大事なスーツがある。2年目にお腹周りが窮屈になり、補修に出した。そのスーツを地元・鹿児島で行われた今年の成人式で着ようとしたが、わずかな期間の間にさらに窮屈になっていた。ジャケットはボタンをとめることができないほど、着るのがやっとだった。「もうピチピチで恥ずかしかったです」。この1着しか実家には持ち合わせていなかったため、我慢をして成人式に出席したが、家族や古くから知る友人も驚く、肉体の変化だった。