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重信や桜井ら若手の躍動がきっかけに。高橋新監督は巨人の至上命題、世代交代を進められるか

高橋由伸新監督が就任した巨人は、春キャンプではルーキーや若手が猛アピールしている。果たしてどのように世代交代をしていくのだろうか。

2016/02/28

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冷静に選手を観察する指揮官

 由伸巨人が残り1カ月を切ったシーズン開幕へ向けてまい進している。
 
 沖縄キャンプを打ち上げて一時帰京したチームは現在、オープン戦で実戦を行いながら戦力整備の真っ最中。そのチームを束ねているのが、他ならぬ高橋由伸監督である。
 
 しかしここまでを見る限り、巨人の新監督という注目されるべきポジションにありながらも由伸監督はそれほど各メディアから引っ張りダコになっているようには思えない。各スポーツ新聞の1面見出しで「由伸」の名前が大きく踊ることも、歴代G新監督が就任した直後の春季キャンプ当時と比較すれば割とおとなしめに見える。
 
 これは新指揮官のキャラクターが一因のような気がしてならない。
 現役時代から由伸監督はどちらかといえば「動」ではなく「静」の印象が強い。例えば、プレー中も、感情をむき出しにしたりするような選手ではなかった。
 
 基本的には黙々と忠実に仕事をこなし、常人では考えられないような素晴らしいプレーも随所で見せる。それが現役時代の高橋由伸が「天才」と称された由縁でもあった。
 偉大な由伸先輩の背中を追いかけ「オレも、ああいうプレーをしたい」と感銘を受け続けた後輩選手たちは今も数多い。
 
 人間の性格は、そう簡単に変えられるわけがない。
 今年も現役を続けようと思っていた矢先、球団からの強い要請を受けて指揮官就任を受託した由伸監督が、いきなり立場が変わったと同時に「動」へとシフトチェンジすれば自らに急激な負荷が生じてしまうはず。それゆえにチームという名のクルマも歯車が噛み合わなくなる。頭脳明晰な由伸監督のことだ。そこはキッチリと理解して冷静な自己分析を施し、今のスタンスを保っているのだろう。

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