オープン戦であっても結果重視。今のドラゴンズに必要なのは「勝利」【小田幸平の眼】
谷繁元信兼任監督が専任監督となり、山本昌、和田一浩、小笠原道大らが現役引退、一気に若返りを図る2016年の中日ドラゴンズ。しかし、ここまでは思うような結果が出ていない。ドラゴンズOBで野球評論家の小田幸平氏に、ドラゴンズの現在について聞いてみた。
2016/03/02
周平はオープン戦だけ好調でもダメ！
――どうしてもネガティブな話題が続いてしまいますが、次はポジティブな話題を。試合で結果を出している選手もいますが、小田さんが注目している選手は誰でしょう？
小田 （高橋）周平と遠藤（一星）の二人は光ってるね！ 井領（雅貴）も頑張ってると思うよ。
――特に周平選手はオープン戦でも結果を出し続けていますね！ ベテラン陣が抜けた打線の中軸を担ってほしいという期待が高まっています。
小田 でも、毎年オープン戦だけで終わっちゃう（笑）。周平はとにかく打撃をアピールしなければいけない選手。今の調子をシーズンまで持続しないと、このまま終わっちゃう可能性だってあると思うから、とにかく頑張ってほしい。あとは森野（将彦）が結果を出しました（LG戦で本塁打）。やっぱり底力がある選手ですから、期待したいですね。森野と周平が競い合う状態が一番いいと思います。
――どちらが正三塁手になるか、現時点ではまったくわかりませんからね。
小田 投手陣にしても捕手陣にしても、今はチャンスなんですよ。見ていると、「今、頑張ったら、長くレギュラーを続けられるのにな」と思いますね。もっと、「レギュラーを取るぞ！」という気持ちを前に出したほうがいい。
――試合の結果もそうですが、選手の元気のなさが気になってしまいます。
小田 そうなんですよ！ オープン戦でも、もっとガムシャラにやってもいいんじゃないかな。それにしても、１勝５敗１分という成績は厳しい。今、ドラゴンズに何より必要なのは「勝つ」ことです。これがもし連勝していたら、主力選手だけでなく、若手選手を試すこともできますし、全部良いほうに回っていくんですよ。それができていないから苦しくなってしまう。今、不安に感じているファンの人たちだって、連勝したら絶対に落ち着きますから。
――ありがとうございました。今後のドラゴンズの戦いぶりに注目していきたいと思います！
—————
小田幸平（おだ・こうへい）
1977年3月15日、兵庫県高砂市出身。ニックネームはODA（オーディーエー）。市川高校、三菱重工神戸を経て、97年ドラフト4位で巨人に入団。06年に野口茂樹の人的補償として中日に移籍。谷繁元信現監督の控え捕手として、チームのリーグ優勝3回、日本一1回に貢献。現役引退後は野球解説者はじめトークショーや講演、野球教室、イベントなど精力的に活動している。