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2016年プロ野球開幕戦6試合展望

2016年3月25日、いよいよプロ野球が開幕する。開幕戦6試合、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/03/25

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パリーグ

 
開幕戦 楽天―ソフトバンク Koboスタ宮城
予告先発 楽 則本 ソ 摂津
 
昨季日本一のソフトバンクに楽天が挑む。楽天は先発に則本を立てて必勝を期す。近年、この右腕に負担がかかりすぎているきらいはあるが、頼らざるを得ないのが実情だ。彼のパフォーマンスいかんがこの3連戦の趨勢を大きく左右するだろう。対するソフトバンクは攝津が先発。昨季は10勝を挙げたものの、それほど内容が良いわけではなかった。若き右腕・武田翔太の心境が著しく、世代交代も十分にあり得る。攝津自身にとっても大事な一戦だ。打線の方は、楽天は新外国人のアマダーをけがで欠き苦しい戦いが予想されるが、則本と攝津の去年までの力関係を考慮すれば、開幕戦はどちらに転ぶかわからない。若い世代が多い楽天は勢いをつけるためにも、則本の右腕に懸けたいところだ。
 
 
開幕戦 西武―オリックス 西武プリンスドーム
予告先発 西 菊池 オ 金子
 
(今回のベースボールチャンネル編集部クローズアップゲーム)
 
菊池を開幕投手に立てた西武は新しい時代の幕開けを狙う。菊池本人も待望の開幕投手かつ“3連戦のカード頭先発”とあって意気揚々に開幕ゲームに挑む。オリックス戦の分が良いだけに相性を味方につけたい。一方のオリックスは昨季、不本意な成績に終わったエース金子が開幕マウンドに立つ。同一カードで3連敗した昨季の悪夢を払しょくするためにも、金子にかかる期待は大きい。新時代を担う西武・菊池と球界のエースに君臨しているオリックス・金子の投げ合いという構図の戦いは興味深い。なお、昨年は一度、両者の投げ合いがあり、菊池に軍配が上がっている。打線はどちらも充実しているが、鍵を握るのはオリックス・西野、西武は坂田あたりか。西野は粘り強く菊池が嫌がるタイプ。一昨年の脱臼からの復活を期す西武・坂田は、調子に波がある打線にスパイスを加える存在だ。
 
※試合終了後にtwitterで選手採点を発表予定です。
 
 
開幕戦 ロッテ―日本ハム QVCマリンフィールド
予告先発 ロ 涌井 日 大谷
 
昨季、最多勝のタイトルを分け合った涌井と大谷の投げ合いというだけで力が入りそうな好カードだ。復活を遂げた涌井は年によって波があるのが気がかりだが、オープン戦を見る限りでは良い方の涌井と期待したい。一方の大谷は昨季のレギュラーシーズンこそ、ロッテ打線を防御率1点台に抑えていたが、肝心のクライマックスシリーズでノックアウトされた。当時から今江(楽天)、クルーズ(巨人)が抜けるが「この1戦」となるととんでもない底力を発揮するロッテだけに、本拠地開催で意気込む打線にどう対峙できるか。ルーキーの平沢の入団で刺激を受けた中村、高浜らに覚醒の予感が漂う。日本ハム打線はクリーンアップが安定しているとはいえ、不安要素を挙げると、上位を担う陽―田中賢のコンビだ。陽は昨季、ケガにより不本意なシーズンに終わったが、本当にケガだけの影響なのかどうか。メジャー復帰2年目に上るか下るかの分岐点にある田中にも不安が残る。中島の新世代に切り込みを託すのも一つの手かもしれない。

セリーグ

 
 
開幕戦 巨人―ヤクルト 東京ドーム
予告先発 巨 菅野 ヤ 小川
 
グラウンド外の問題で注目度の上がらない巨人は結果が欲しいところだ。若きエース・菅野は3年連続の開幕投手。昨季はヤクルト戦で4戦全敗と分が悪いが、精神性では高いレベルを持っているだけに開幕戦という緊張感を上手く力に変えるだろう。一方、昨季のセ・リーグ覇者は小川が3年連続の大役を担う。菅野とは年齢は違うが同期入団。菅野がメンタルの強さが表に出るタイプだとしたら、小川は秘めた闘志で静かに燃える。クレバーなスタイルで巨人打線に対峙する。打線の方は、巨人打線に良い情報が聞こえてこない。阿部、岡本が2軍スタートで、状況を打開できる高橋由伸、井端弘和の二人が引退したことも不安を拡大させる。タイトルを総なめにしたヤクルト打線は今季も期待できる。菅野がどこまでヤクルト打線を抑えられるか。この1点に尽きる。
 
 
開幕戦 阪神―中日     京セラドーム大阪
予告先発 阪 メッセンジャー 中 大野
 
新たな船出を迎える金本新監督が開幕投手に立てたのは安定感のあるメッセンジャー。チームが若返りを図ろうとする中では物足りなさも否めないが、金本監督は意外と締めるところは締める指揮官なのかもしれない。一方の中日は侍JAPANのひとり大野雄大が初の大役を務める。昨季の阪神戦防御率は0点台と得意としているだけに、期待は高まる。打線は阪神がルーキーの高山と3年目の横田慎太郎がOP戦で結果を残し新しい風をチームに吹き込んでいる。大野が左腕投手であるだけに、どこまで彼らが対応できるか。中日は打線にやや課題を残すとはいえ、世代交代が確実に進んだのかどうか試金石になる。
 
 
開幕戦 広島―DeNA マツダスタジアム
予告先発 広島 ジョンソン De 井納
 
前田健太が移籍し、3年目の大瀬良がケガで離脱。苦しい台所事情のなか、開幕マウンドには昨季防御率のタイトルを獲得したジョンソンが立つ。左打者偏重のDeNA打線だけに、ジョンソンの縦割れカーブを生かしたい。一方のDeNAは当初の予定だった山口俊が直前になって足首を痛めて登板を回避。代役は4年目の井納が務めることになった。突然の大抜擢だが、当初は開幕ローテーション入りが微妙だった井納が、この最大のチャンスをどう生かしていくか注目したい。打線の方は、広島は1番に3年目の田中を抜擢することが濃厚だ。俊足好打の左打者という広島打線の系譜があるなかで、田中はその一役を担えるか。DeNAは打撃が進化した筒香は四球が増えることが予想される。その中で5番を務める予定のロマックがどれだけ走者を返せるかカギになるだろう。