【データで選出9・10月月間MVP】最終盤に猛チャージの佐藤輝明が12球団トップ。パ最高はまさかの西武・佐藤龍世
2023/10/23
産経新聞社、DELTA
スピードを中堅守備にも生かした周東
守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
守備で優れた貢献を見せたのが、周東佑京(ソフトバンク)だ。9・10月はリーグの平均的な選手に比べ、守備で5.2点多く失点を防いでいる。今季周東が守ったのは主に中堅。2021年の二塁、2022年の三塁からまたも守備位置を変えたが、この中堅でもスピードを活かしチームの失点の危機を防いでいたようだ。
ランキング内ではほかに門脇誠(巨人)が守備で4.7点の失点を防いでいた。すっかり守備のイメージが定着した門脇だが、この月は打撃も好調で、打率/出塁率/長打率で.307/.378/.409。打撃でもリーグの平均的な打者に比べ3.8点多く得点を増やしたという評価だ。守備については文句なしの選手だけに、打撃もついてくるようならいよいよ期待が大きくなる。