【MLB】危険?危険ではない?『2塁へのスライディング』――新ルール解釈の違いで、審判団の判定が議論に
今季よりMLBでは危険なスライディングを禁止した新しいルールを導入した。しかし、新ルールを巡り、議論を呼ぶ判定が下った。
2016/05/04
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ルールの隙を突くプレーが増える懸念も
さらに、同記者は下記のような主張を展開している。
Some may argue that it still shouldn’t have resulted in an out at first base because Lawrie did not make a throw to first. However, there is nothing in the rule that requires a throw to be made. Did he not make the throw because of Machado’s interference or because he didn’t think his throw would beat Jones to first? It doesn’t matter.
二塁手のロウリーが一塁に送球していない(ダブルプレーを狙っていない)ため、これは新ルール適用外である、と主張する者もいるだろう。しかし新ルールには、送球に関することは書かれていない。マチャドの妨害があったからロウリーは一塁に投げなかったのか、それとも投げても間に合わないと判断したからなのか投げなかったのか、このことと判定とは、関係がない。
過去に岩村や西岡といった、日本人内野手も犠牲となった激しいスライディング。今シーズンから導入された新ルールにより、重傷者を出すような事故は未然に防がれるだろう。
しかし、やはり新ルール導入1年目は、様々な問題が起こる。今回も早速、解釈の違いを巡ってこのような事例が起きた。
コーコラン記者は、前述のマチャドのスライディングをCheat(欺くプレー、不正なプレー)と表現。今後も新ルールの隙を突くようなプレーを懸念している。
『チェイス・アトリー・ルール』は、まだまだ改善の余地がありそうだ。
出典:Sports Illustrated
Machado’s illegal slide exposes new rule’s inconsistent enforcement. By: Cliff Corcoran