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球宴初出場・カープ鈴木誠也、高校時代から目標の勝負強い打者へ成長。小学生時代からプロを嘱望された逸材

首位を独走するカープ。好調の打線の中で、注目すべきは高卒4年目・鈴木誠也の存在感だ。そして4日、監督推薦でマツダオールスターゲーム2016初出場が決定した。

2016/07/04

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小学生の頃から地元ではその名が知れ渡る

 今から4年前の9月。二松学舎大付・鈴木誠也は、2日前に見てきたというプロ野球の話をしていた。

「一昨日、巨人対広島を見てきたんですけど、坂本(勇人)選手は得点圏にランナーがいると絶対に打ちそうな雰囲気があって。坂本選手のような勝負強いバッターになりたいです」

 この1カ月後に行われたドラフト会議で、広島から2位指名を受けてプロ入り。1年目から出場機会をつかむと、4年目の今季は交流戦で3試合連続の決勝本塁打を放つなど、大ブレイク。7月1日時点で、打率.304(得点圏打率.300)、11本塁打、41打点、9盗塁と、文句のつけようのない成績を残している。自身が目標にしていた勝負強いバッターに、成長しつつある。

 出身は東京都荒川区。小学2年から荒川リトルで野球を始め、中学では荒川シニアでプレー。地元では小学生のときから、「打っても投げても走ってもすごいやつ」とその名は知れ渡っていた。

「センス抜群。特に足と肩の能力が抜きんでている。小さい頃から、プロに行くと思っていました」(荒川リトルシニア・石墳成良 事務局長)

 中学時代はエースとして春夏連続で全国大会に出場。すでに最速138キロのストレートを投げ込んでいた。
 高校は、二松学舎大付に進学。鈴木の父と市原勝人監督が荒川区出身で、中学時代からよく知る関係という縁もあった。
 鈴木は1年時にすでに140キロの大台をクリアし、1年秋にはエース格に成長した。

「足が速くて、肩もある。将来的には野手で活躍する選手だと思っていましたが、1年時から140キロを投げていて、ピッチャーとしても十分な力を持っていました」(市原監督)

 甲子園には出場できなかったが、50メートル走5秒8の足と、投手として最速147キロを投げる肩、高校通算42本のバッティングと、どれも高校生離れしたもの。投打の柱として、チームを引っ張り続けた。

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