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【8月30日~9月1日セ・パ第38節展望】広島はマジックを減らせるか、DeNAとCSを見据えた戦いに

2016年8月30日~9月1日までの第38節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/08/30

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<セリーグ>

1位・広島(10勝)- 3位・DeNA(10勝)M13  マツダスタジアム
 
 25年ぶりの優勝へひた走る広島がホームに3位・DeNAを迎える。ポストシーズンでの対決の可能性もあるだけに、五分となっているDeNAとは差をつけておきたい。初戦の先発は左腕エースのジョンソンが上がる。奇しくも相手は開幕戦で投げ合った井納だ。ジョンソンは現在3連勝中で、前回登板も星はつかなかったとはいえ、9回を0封に抑えている。2戦目は前回登板で4勝目を挙げた福井が登板予定だ。打線は、田中、菊池の1、2番コンビが好調をキープしている。打点王の新井をはじめ、80打点の丸、鈴木につなげていきたい。8月7日以降は連敗もなく順調に優勝マジックも減らしてきている。
 
 DeNAは先週阪神に3連敗を喫して3位が危ぶまれたが、前節2位・巨人に3連勝と息を吹き返した。初戦の先発は井納。前週、阪神戦で5回9失点と炎上した。広島戦は3勝防御率2.08と相性の良さを味方にして、立て直したい。2戦目は今季初めて三嶋にチャンスが与えられそうだ。ファームで18試合に登板、8勝6敗、防御率3.55の成績を残している。入団時から期待されてきた右腕だけに、逆襲を期したいところだ。打線は3試合で24得点と機能した。本サイトのコラムでもキーマンとして取り上げたロペスが復調し、筒香、宮崎、桑原、梶谷と仕事を果たすべき選手たちが活躍しているのが大きい。DeNAにとっては、首位・広島といかに戦っていくかは終盤戦、クライマックスシリーズと非常に重要になってくる。

 

2位・巨人(11勝)- 4位・ヤクルト(9勝) 福井、富山
 
 よもやの5連敗を喫した巨人は状態が良くない。ベテランたちで落としてきた流れを、初戦先発のエース・菅野がどう歯止めをかけるのか注目したい。昨季まで、ヤクルトとの相性は良くなかったが、今季はほとんど得点をとられていない。完ぺきに近いピッチングで連勝中のヤクルトに立ちはだかりたい。2戦目は田口が先発か。連勝中もさることながら、3失点以内のピッチングを続けている。試合を作り、攻撃のリズムを呼び込みたい。打線は連敗中とはいえ、振れていないわけではない。坂本勇人が打率、出塁率とも高い水準をキープし、4番の阿部が怖さを発揮している。ディフェンス面の課題をどう乗り越えていくかだろう。
 
 5連勝中で逆転CS進出を目指すヤクルトは2位・巨人までを引きずり下ろしたいところだ。初戦の先発は腰のハリが癒えた杉浦が復帰する。とはいえ、今季の防御率6.98と相手先発が菅野であることを考えると、多くを求められない。どうにか打撃戦に持ち込めるよう、どこまで失点を減らせるか。2戦目は2試合連続完投中の小川が上がる。ここへきて調子を上げてきた。しっかり勝ちきりたい。打線は、主砲・バレンティンが好調だ。三振の多さは変わらずだが、ミスショットが少なくなってきている。坂口、山田も好調を維持している。この2連戦のあと、広島戦を控えているだけに、しっかり勝ちきりたい。

 

6位・中日(9勝)- 5位・阪神(12勝) ナゴヤドーム
 
 最下位・中日は戦い方に注目したい。外国人投手ばかりを起用しているが、どのような将来を見据えて戦っているのかが気になるところだ。初戦の先発は中5日でバルデスが上がる予定だ。好調の吉見を後ろに回してまで先発させるのだから、算段があるのだろう。2戦目の吉見は前回登板は7回を零封。ここ数試合は吉見らしい投球が戻ってきているだけに、期待は大きい。今季の阪神戦は分が悪いが、乗り切りたい。打線は28日の試合で打線が爆発。強力・広島打線に打ち勝っている。3番・森野が貴重な打点をマークし、若い選手らが絡んだことは非常に大きい。
 
 阪神は前節3連敗で5位に転落。前節の前までは3位・DeNAに0.5差まで迫っていただけに、非常にもったいなかった。この2連戦は、初戦が藤浪、2戦目はメッセンジャーと確実に勝利を取り切らなけばならない。藤浪は今季6勝9敗と苦しんでいるが、前回登板は、初めてルーキーの坂本と組み、7回1失点とゲームを作って勝利を挙げている。2戦目のメッセンジャーは今季の中日戦3勝1敗と結果が出はじめているので、期待していいだろう。打線は今節も、高山、北條、中谷ら若い力に、福留を絡めていきたい。まだ継続して力を発揮できないのは若さゆえだが、今の経験が来季以降に必ず生きてくるはずだ。

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