【セ・CSファイナル】広島、投打に加えて”走”でも差。初戦を完勝、丸「チームが束になっていけた」
12日セリーグのクライマックスシリーズファイナルステージ第1戦が行われ、広島東洋カープが5-0で横浜DeNAベイスターズを下した。
2016/10/13
ルナの全力疾走にみた両チームの決定的な差
走塁への意識の高さは、カープの今季の強みの一つといえるだろう。
あまり報道されない今季のカープの象徴だ。
話は前後するが、6回裏の攻撃で、7番のルナが遊撃ゴロで足を痛めたシーンがあった。平凡な遊撃ゴロだったが、ルナは諦めずに一塁に全力で駆け抜けたが、その際に転んだのだ。その時のルナの一塁到達タイムは4秒を切っていた。4秒3以内で走れるかどうかが俊足の基準だが、ルナは手を抜かなかったのだ。DeNAの攻撃陣が主砲の筒香嘉智をはじめとして、一塁ベース手前で速度を緩めていたから、その差は明らかだった。
守備面でリズムをつかみ、先発投手の投げ合いでエースが完封、打力で勝ち、走力、勝利への意識でも勝った。
試合後、緒方監督は難しい初戦の戦いにも、臆せず戦った選手たちをこう称えた。
「(ジョンソンは)今季一番ぐらいの投球をしてくれた。相手が初球を狙って打ちに来ていたけど、手を出させなかった。芯を外したり、スイングをさせないような、いいボールの入りをしていた。打線は広輔(田中)がこれだけ出塁してくれて、得点につながったのがものすごく大きかった。集中力を高く持って打席に入って、シーズン同様、迷いなくスイングしてくれる打者が多かった。凡打してもまた次の打席に切り替えて、また次の打席に入る。そういう選手が数多くみえた。今日はシーズン同様のカープの野球ができた上に、結果もついてきた。いい入りができたと思います」
まさに広島の完勝。強いカープを見せつけた初戦の戦いぶりに丸が胸を張った。
「気づいたら終わってしまうのが短期決戦だと思う、良い所でもあり怖い所。そういった面でも、今日はうまく点を獲れたと思うし、チームが束になっていけたかなと思います」
幸先の良いスタート。今日はリーグ最多勝の野村が先発の予定だ。
ジョンソンの好投の勢いにのって連勝して、13日日本シリーズ進出へ王手を掛けたい。