【9月17日~19日 パ展望】首位奪還のソフトバンクは調子を持続できるか。2位・日本ハムは4連勝中の増井で追いすがる
今節、パリーグは変則日程で17日土曜から19日月曜までの3連戦。優勝争いは以前混沌としている。
2016/09/17
パリーグ
1位・ソフトバンク(12勝)―6位・オリックス(10勝) ヤフオクドーム
14日に大勝し首位を奪還したソフトバンクは2日間の休息を挟んで好調・オリックスと合いまみえる。初戦の先発は雨天中止もあり、中8日で和田が上がる。前回登板のオリックス戦では8回途中4失点で負け投手になっている。リベンジしたいところだ。2戦目は千賀だろう。シーズン終盤にどれだけ粘れるか。千賀にとって、ここからの登板が大事になってくる。打線は、14日の試合で大勝したこともあって、調子は上向きだ。2番に入る本多がいい攻撃を生み出している。3番に中村を固定、これがはまりつつあるのだ。4番・内川も調子を取り戻し、勝負強い。相手は打線の調子が良いオリックスだが、王者としては負けられないはずだ。
オリックスはこの10戦6勝3敗1分と調子がいい。プレッシャーのない心地よさで首位叩きといきたいところだ。初戦の先発はディクソンが上がる。前回登板では8回3失点と好投を見せた。ソフトバンク戦防御率は悪いが、今季の不調をここで脱したい。2ケタ勝利もかかっている。3戦目にはソフトバンク戦得意の西が登板する可能性がある。投手陣よりも好調なのは打線だ。1番に入った糸井が打線に火をつけ、3番のルーキー・吉田正が勢いよくバットを振っている。15日の試合では糸井が先頭打者弾を含む3本塁打。吉田も2安打と活躍した。西野、中島らの状態も落ちていない。来季以降のことを考えたときに、できるだけ対戦成績は五分に近づけたいところだ。
2位・日本ハム(11勝1分)―3位・ロッテ(9勝1分) 札幌ドーム
2位に転落した日本ハムだが、このまま引き下がるわけにはいかない。3位ロッテとの対戦だけに、接戦は避けられないが、勝ちきりたいところだ。初戦の先発は増井が上がる。先発初勝利を挙げてから完封を含む4連勝とエース級の存在感を見せている。チームが連敗中だけに、胆力を見せていきたい。2戦目は高梨、3戦目は加藤か。高梨は7連勝中だが、前回登板ではノックアウトされた。今回登板は非常に重要な戦いになる。加藤は大谷の代役という立場からしっかり役目を果たしている。前回登板は打ち込まれたが果たしてどう修正してくるか。打線は、打率がリーグ3位の西川が奮闘しているが、全体的に元気がない。どこかで打開策を見つけ出したいところだ。
ロッテはここのところ石川の登板日ばかりの勝利が続いているが15日の試合が完勝だったのを前向きに捉えたい。初戦の先発は関谷が上がる。前回登板の西武戦では、突如崩れてしまったが、投げているボールが悪いわけではない。単調にならないようなに心掛けたい。2戦目は涌井だろう。ここのところ、球数100球程度で降板しているのがやや危惧されるところだ。エースらしさがここ数試合は見られていない。打線は、4番のデスパイネが手首のケガで登録を抹消、迫力を欠く。1、2番を固定できない苦心の色がみえるが、CSまでに立て直したいところだ。好調の大嶺翔を1番に抜擢しても面白いかもしれない。
5位・西武(9勝1分)―4位・楽天(12勝1分) 西武プリンスドーム
ともにCS進出が厳しくなりモチベーションのやり場が難しい。来季へ向けた足掛かりを得たいというのが本音だろう。西武の初戦先発は菊池が上がる。2ケタ勝利を挙げて勢いに乗っている。楽天戦は今季4戦2勝2敗だが、2敗は相手先発が則本だったときだ。3度目の対戦の今回は、開幕投手同士の対決を制したい。2、3戦目は高橋光成、多和田か。いずれにせよ、チャンスをつかみ取りたいはずだ。打線は浅村と山川が好調。ホームランキングを狙うメヒアもガンガン振っていく。1、2番コンビを組む金子侑、秋山が少し元気がないとはいえ、必ず調整してくるだろう。打線に厚みがあり、一気呵成に攻めていきたい。
楽天は連勝と連敗が続く戦いを課題にしたい。現在は2連敗中で歯止めを掛けたい。初戦の先発マウンドには則本が立つ。8月6日以来、勝ち星がないのがやや心配される。失点が多いのも気になるところだ。チーム状態も関係するが、シーズン後のWBCもあるだけに、立て直したい。2戦目は安樂、3戦目は辛島か。安樂は前回登板、5回4失点でマウンドを降りている。辛島は日本ハム、ソフトバンクに2連勝と状態がいい。打線は以前のホームラン合戦から、島内、藤田、岡島が打ち出し、つなげて得点を挙げるパターンを作り出している。ただ、初戦の相手先発が左腕の菊池になるだけに、どう組むか。菊池はさほど左打者が得意ではないが、うまく攻めることができるだろうか。